BMIをご存じの方は多いと思います。
でもBMIの正式名称をご存じの方はあまり多くないのではないでしょうか?
民間の保険では、健康告知にBMIを用いる会社もあるようです。
BMI18以下はモデル体型や、BMI22が標準といった話も聞かれますが、
どれくらいの何を指しているのでしょう。
今回、この記事では「BMIについて」「BMIの計算方法と利用法」についてご紹介致します。
BMIの正式名称は?
BMIはBody Mass Indexの略で“ボディマス指標”と言われ、痩せや肥満の指標です。
直訳すると
Body(体)
Mass(質量、重さ)
Index(指標)です。
【BMIは何が分かるの?】
BMIは身長に対して体重がどうなっているのか?ということから、痩せているか太っているかを判断する指標として使われます。
成人の肥満に対して使われています。
※小児(3歳~5歳)はカウプ指数という別の指標があります。
ダイエットの目安や、生活習慣病へのなりやすさの目安として使われます。
BMIが基準値を超えると、生活習慣病などのリスクが高くなることから、生命保険の健康の告知でBMIが計算され、肥満度から将来の生活習慣病のリスクを割り出し、保険の加入の可否を判断しているケースもあります。
特にダイエットでは計算方法が簡単なことからよく用いられています。
BMIの計算方法
計算方法は複雑なデータなどはなく、身長と体重から計算することができます。
と言われても難しいですよね、
具体的な計算としては、体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)です。
BMI=体重50(kg)÷身長1.6(m)÷身長1.6(m)
こちらの場合のBMIは19.5となります。
多くの方は自分の大まかな身長は知っているため、体重を測るだけで必要なデータが集まります。
また、2乗の計算ができなくても、スマートフォンの電卓アプリで簡単に計算することができます。
【BMIの基準値】
基準値は22を標準としていて、病気になりにくい体重と言われています。
- 18.5未満を低体重(やせ)
- 18.5以上25未満を標準体重
- 25以上を肥満
(下記表は肥満度分類(日本肥満学会)のデータ)
BMI(kg/m2) | 判定 | WHO基準 |
---|---|---|
< 18.5 | 低体重 | Underweight |
18.5 ≤ BMI < 25.0 | 普通体重 | Normal range |
25.0 ≤ BMI < 30.0 | 肥満(1度) | Pre-obese |
30.0 ≤ BMI < 35.0 | 肥満(2度) | Obese class I |
35.0 ≤ BMI < 40.0 | 肥満(3度) | Obese class II |
40.0 ≤ BMI | 肥満(4度) | Obese class III |
25を超えると糖尿病や高血圧などの生活習慣病のリスクが2倍になり、30を超えると高度な肥満として積極的な減量が必要となります。
BMIのイメージ例
例として、
身長155cmの女性と身長175cmの男性をイメージして計算してみましょう。
(BMIの計算方法と基準値に男女差はありません)
155cmの例
〇BMI18.5では体重44.4kg
軽いですが、周りにいそうですよね。
しかし、これよりやせていると心配になってきます。
〇BMI22では52.8kg
ほんの少し身長の割に重い気がしますが普通の方ですよね。
〇BMI30では72kg
こちらの方は、少し減量したほうがよさそうですね。
175cmの例
〇BMI18.5では体重56.6kg
いなくはないかなと思いますが、かなり細いですよね。
食生活が心配になってきます。
〇BMI22では67.4kg
体格によっては気持ち太めかもしれませんね。
がっちり体型ならば、これくらいほしいですね。
〇BMI30では91.9kg
こちらの方は、結構ぽっちゃりとしていて、減量したほうがよさそうですね。
いかがでしょうか?
私の感覚が入っていますが、具体的に計算とイメージできましたか。
BMIが高い時に気を付けたいこと
BMIが25を超えた場合は減量を検討し、生活習慣病に気をつけましょう。
25を超えると、糖尿病や高血圧といった生活習慣病のリスクが2倍になります。
これらの病気は自覚症状があまりありませんが、
放っておくと心臓や血管などに病気を招くきっかけとなることも知られています。
また、25を超えると肥満で30を超えると「高度な肥満」となりますので、生活習慣病だけではなく、膝や腰など関節の負担の問題からも減量を検討してほしいと思います。
脂肪と筋肉を同じ体積分比べると筋肉の方が重いです。
そのため、筋肉質な方は見た目よりも体重が重たくなります。
しかし、特別にアスリート並みの運動をしていない方は、BMIが25を超えた場合、多くは肥満ですので、健康面での注意が必要です。
食生活の見直しをして、食べすぎに注意しながら筋肉の維持に必要なたんぱく質をしっかりととり、
ウォーキングなどの軽い運動からはじめて、体重を落としてみましょう。
BMIが多すぎる(体重が重すぎる)場合はウォーキングで膝を痛めてしまうこともあります。
その場合は水中ウォークのできるプールなどを利用して、膝への負担を減らしながら運動をする工夫が必要かもしれませんね。
BMIを使うメリット・使い方
BMIには条件の違う比較対象が、BMIという同じ指標を使って比較ができる点がメリットです。
私は昔かなり太っていいたことがあり、BMIが26を超えたことがあります。
友人も27や28がいたため一緒にダイエットの勝負をはじめました。
1か月で1kgやせたとしても、150cmの1kgと180cmの1kgの大変さは違いますよね。
でも、単純にダイエットの比較が難しい状況でした。
そこでBMIを使って、身長を考慮してみると少し公平な勝負をすることができます。
150cmでは、2.25kg
180cmでは3.24kgと身長によっての差をつけることができるようになります。
またはどれだけ22に近づけることができたかという観点でも勝負をすることができますね。
BMIの良いところは、体脂肪計など特別な道具がなくても計算で簡単に出すことができる点と、体重の変化の経過とともにすぐ計算できるところです。
友人とのダイエット勝負や、ダイエットをする際の自分のモチベーションになりやすいという使い方もできます。
自分の肥満度を簡単に計算できるBMIを使って、健康な生活取り入れてみましょう。
BMIについてのまとめ
BMI 22は今の日本人の特に若い女性の感覚からすると、少し太目な方になる可能性があります。
更に、BMIは身長と体重しか計算方法に入れていないため、筋肉質なアスリート体型でムキムキな方も、身長体重が同じ肥満の方も同じBMIになります。
そのため、指標として使うのは良いのですが、それだけで健康の全てを決めてしまうことは出来ません。
例えば、ある有名なラグビー日本代表選手では身長181cm、体重91kgという選手がいます。
BMIで言ったら27.8となりますが、ラグビー選手に「高度な肥満」という感じは受けませんよね。
しかし、一般の方で181cmの91kgは結構お腹がでていますし、不健康な印象を受けると思います。
というように、筋肉量や体格という要素が入っていないため、注意が必要です。
一方で、テレビで活躍している女優やモデル、アイドルの方々はとても細いです。
人によりますが、BMI18.5以下の方が多いです。
こういった方々を見慣れている若い世代にとってみると、いくら健康といわれてもBMI22はとても重く、太っているという認識が強いと思います。
BMIはあくまでも指標と考えトータルで、健康になる基準の一つと考えることがよいと思います。
BMIを生活の一部に取り入れ、素敵な生活を送りましょう。
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