土用の丑の日って言葉は聞いたことがあるかと思います。
しかし、実際に詳しいことを知っている人は少ないのではないでしょうか?
『うなぎを食べる日でしょ?』くらいの知識しかない人が大多数かと思います。
私もそうでした、しかしそれだけではなかったのです。
実は『土いじり』をしてはいけない日とも言われています。
それはなぜなのでしょうか?またなぜ『うなぎ』を食べるのでしょうか?
今回はそんな丑の日のことを詳しく説明していきたいと思います!
本記事を読んでいただけると
- 土用の丑の日にしてはいけないこと
- なぜ土用の丑の日といわれるのか?
- なぜ土用の丑の日には『うなぎ』を食べるのか?
そんな事がわかります。
では早速ご紹介してきましょう。
土用の丑の日にしない方がいい事!土いじりはダメ

草むしりのおすすめ
土用の丑の日にはしない方がいいことがあるのですが、知っていますか?
基本的には、土に関することはしない方がいいと言われています。
土を司る土公神という神様が土に関することをすると怒ると言われているからです。
だから『土いじり』はダメと言われるんですね!
迷信では、春は、かまど、夏は門、秋は井戸、そして冬は庭を動かせば祟りがあるとされています。
ですから、地鎮祭や、増改築は、土用の丑の日を避けて行う方が良さそうですね。

あまり意識したことないけど、ハウスメーカーの友達は知ってたよ!不動産業界では基礎知識なんだね。
また、土用の丑の日には、季節の変わり目の時期が多いです。
そのため体調を崩しやすい時期も重なります。
そういうときには、就職、転職、結納、結婚、開業や開店などの新しいことを始めるのも避ける方がベターだと言われています。
今の時代と比べて、昔は、病院や医療機関もあまり発達していなかったですよね。
それで、体調を崩すと命取りという可能性が多かったからというのもありますね。
丑の日には、引越しや旅行などの移動も避ける方が良いとされています。
これは丑の日はどの方角も良くないと言われているからです。
また、穴を掘る、井戸を掘るなどの作業もしない方が良いそうです。
土用の丑の日に避けた方がいいことをまとめると
- 土を司る神様が怒るため『土用の丑の日』には土いじりはしない
- 新しいことを始めるなら『土用の丑の日』は避ける
- 『土用の丑の日』はどの方角も良くないため、移動は避ける
ということですね。
因みに『土いじり』には下記のようなものも含まれます。
土用の丑の日にした方がいい事

good
では逆に、土用の丑の日にした方がいいことは何かあるのでしょうか?
じつは季節の変わり目に当たる土用の丑の日には、衣替えや、お部屋の掃除、模様替えなどをすると良いとされています。
次の季節を迎えるのにお部屋をきちんとお掃除をしてスッキリできるのもいいですね。
後で、より詳細に説明しますが、土用の丑の日には“う”で始まるものを食べるのも良いとされています。
うなぎは勿論のこと、梅干し、きゅうり、うどんなどもとても良いそうです。
季節の変わり目にもあたる土用の丑の日近辺は、気候が変動しやすいので、なるべく家でじっと静かに過ごす方が良いですね。
- 土用の丑の日は家の中で静かに過ごすのいい
- 季節の変わり目なので、大掃除や衣替えが良い
- 『う』で始まるものを食べるのが良い
土用の丑の日って夏だけと思っている方もいると思うので、季節の変わり目には土用の丑の日がある知っておくといいですね!
そもそも土用の丑の日とは?

気になる事
そもそも“土用”とは、中国の五行が由来です。
五行とは、木、火、金、水、土の要素から成り立ちます。
それを季節に当てはめて、春は木、夏は火、秋は金、冬は水となります。
土だけが春夏秋冬に当てはまりません。
ですから季節の変わり目を土旺用事(どおうようじ)と呼ばれていました。
土旺用事とは、新しい命を育み、古い命が還っていく土の気が旺盛に働く期間です。
“土用”とは、立夏、立秋、立冬、立春直前のおおよそ18日間を指します。
土用を指す日は毎年少しずつ違います。
昔は、日にちを表すのにも子、丑、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥の十二支を使っていました。
その中で、丑の日に当たる日があります。それが土用の丑の日のことです。
また当時、十二支は、日にちの他にも、年、月、時間、方角などにも用いられていました。

土用の丑の日は『土用』の中の一つに過ぎないんだね!
土用の丑の日の由来
夏の土用の丑の日は、うなぎを食べる日として親しまれていますよね。
しかし、どうしてうなぎを食べる様になったかは諸説あります。
丑の日は、十二支の丑を指しています。
元々は、古代中国の占いに使われていた十二支と十于の組み合わせをカレンダーや暦(こよみ)に使ったのが由来です。
土用の丑の日の日付や土用の回数が毎年異なるのは、この暦(こよみ)に当てはめるからです。
十二支と十于の組み合わせは、60通りもあります。
ですから60日周期で一巡りします。
そのうちの12日に1回のペースで“丑の日”が、巡ってくるそうです。
この様な理由で、土用の丑の日や土用入りするタイミングも毎年異なるのです。
それで、土用の丑の日が2回ある年や1回しかない年があるのです。

風水に通じるところがあるなと思っていたら、古代中国の流れをくんでいたなんて驚き!
そもそも土用とは?

なんですか?
そもそも土用には、夏の土用の日の他にも他の季節の土用の日が存在します。
それぞれ春夏秋冬に『土用』の日があります。
季節ごとにみていきましょう。
春の土用
春の土用は、戌の日です。
この時は、“い”のつくものを食べると良いとされています。
イチゴ、インゲン、イカ、イワシ、イカナゴ、猪の肉、稲荷寿司などです。
そして、現在の季節と反対の季節のものを取り入れると身体のバランスが取れて良いとされています。
つまり、春の季節には秋の色(白)のものを食べると良いとされています。
例えば、大根、玉ねぎ、うどん、素麺、白身魚、豆腐、白ネギ、イカ、白米、雑炊、餅などです。
夏の土用
夏の土用は丑の日で、“う”のつくもの、そして、夏には、冬の色(黒)のものを食べると良いということです。
”う“がつくけど、ほとんど食べられていなかったものあります。
それはなんと牛です!
丑の日と牛、発音が同じなので勘違いしている人も多いかと思いますが、実際には丑の日に牛肉を食べることは、あまりなかったみたいです。
車のない当時は、牛は貴重な労働力です。重たい荷物を運んでいた大切な牛を食べるという観点はなかったのです。
話は戻りますが、黒いものは具体的には、黒豆、黒ごま、ゴボウ、しじみ、あんこ、醤油、ひじき、海藻、こんにゃく、あんこ、黒砂糖などです。
秋の土用
秋の土用は、辰の日です。
辰なので“た”のつくもの、そして、秋には、春の色(青)のものを食べると良いです。
例えば、“た”のつくものは、玉ねぎ、タイ、タコ、たらこ、たくわん、高菜、太刀魚(たちうお)などです。
そして、青いものといえば、大体想像がつくかもしれませんが、さんま、さば、なすなどを指す様です。
冬の土用
最後に、冬の土用は、未の日です。
未の“ひ”のつくもの、そして、冬には、夏の色(赤)のものを食べると良いそうです。
例えば、未の“ひ”のつくものは、ひじき、ヒラメ、ヒラマサ、ひよこ豆、ひえ、ひなあられなどです。
他にもイチゴ、トマト、赤かぶ、りんご、小豆、鮭、小豆、海老、かに、タイ、たらこ、赤唐辛子などがあります。
なぜ、季節と反対の季節の色のものを食べると良いのでしょうか?
夏の暑さには、冬の寒さを取り込むことで、身体の負担を和らげて、身体のバランスをとるという昔からの教えです。
昔の人の知恵は本当に素晴らしいです。現代社会に忘れ去られているこういった習慣を次の世代にまで是非、受け継いで欲しいですよね。
土用の丑の日に関係の深い間日とは?
間日と書いて、まびと読みます。
まびは、土公神は土から出て天上界へ行っていると信じられているので、土をいじっても大丈夫だということです。
ですから、この間に、土いじりや草むしりをしても良いとされています。
季節の土用 | 間日(2021年) |
春の土用(巳・丑・酉) | 4/19(酉)4/27(巳)4/28(午)5/1(酉) |
夏の土用(卯・辰・申) | 7/19(辰)7/23(申)7/30(卯)7/31(辰)8/4(申) |
秋の土用(未・酉・亥) | 10/26(未)10/28(酉)10/30(亥) |
冬の土用(寅・卯・巳) | 1/18(寅)1/19(卯)1/21(巳)1/30(寅)1/31(卯)2/2(巳) |
土用の丑の日にウナギを食べる理由

うなぎ
季節の変わり目で体調を崩しやすい時期にうなぎを食べて、精を出す。
これは、昔の人の知恵の結晶だと思います。
うなぎには、タンパク質、ミネラル、カルシウム、そしてビタミンA、B群などが豊富に入っています。
つまり、疲労回復や夏バテ解消に良い栄養素が多く含まれています。
そんなうなぎを食べる習慣が大衆に広まったのは、江戸時代と言われています。
1700年代後半とも言われています。
一説には、毎年、夏にうなぎの売り上げが伸び悩んでいたうなぎ屋さんの店主が、平賀源内に相談をしました。
なぜなら、うなぎは、冬がシーズンで一番脂が乗っていて美味しいですが、夏には、味が落ちるのです。
そこで、平賀源内が、“本日丑の日”と張り紙を書いてうなぎを宣伝しました。
それを見た、他のうなぎ屋さんも真似をしてどんどん流行していったとも言われています。
土用の丑の日にうなぎを食べることが定着した由来は、諸説があります。
平賀源内の説がもっとも有名だと思います。
今では、脂がのっていて美味しい冬よりも、夏にうなぎを食べる人の方が多いのではないでしょうか?
平賀源内のキャッチコピーのおかげでこんなにも夏にうなぎを食べることが根付いてしまったのですから、驚きですね!?

土用の丑の日は『う』のつくものを食べた方がいいというだけで、うなぎは冬が美味しい時期だから、冬に食べるのもいいね!
土用の丑の日はいつ?2021年
2021年度の土用の丑の日は、7月28日の水曜日です。
土用期間は、7月19日から8月6日までとなります。
毎年、土用の丑の日は違う日になりますので、毎年確認が必要です。
土用の間のおすすめの過ごし方

気を付ける事
土用の期間は季節の変わり目であることは先ほどお話しました。
季節の変わり目は、身体がバランスを取りづらいので、調子を崩しやすいのです。
また天候や気圧の不安定さを肌で感じる敏感な人は、過ごし辛い時期となります。
イライラしたり、ソワソワすることもあるかもしれません。
ですから、こういうときには、車で事故を起こしてしまったり、職場の人間関係が悪くなってしまうこともあるかもしれません。
こういう時期は、なるべく、活発な動きをしないで、休息を多く取る様にしましょう。
この様な時期には、人間関係も気をつけていれば喧嘩になりづらいかもしれません。
また、トラブルに見舞われる可能性もありますので、時間に余裕を持って行動すると良いです。
衝動買いしたくなる人も多い可能性があるので、大きなお買い物をするときは慎重に検討しましょう。
大きな決定や決断はなるべく避ける様にします。
土用の丑の日のうなぎは『ふるさと納税』で
土用の丑の日は一年に1回もしくは2回しかないのですが、折角なら美味しいうなぎを食べたいと思いませんか?
スーパーで買うのもいいですが、折角なら住民税の控除が受けられる『ふるさと納税』を利用してみませんか?
美味しいうなぎを食べながら税制優遇も受けられるのでおすすめです!
特におすすめなのは楽天市場での利用!
楽天ポイントも貯まるし、使えるため、お得にうなぎをゲットできます!
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土用の丑の日って何?土いじりはダメ?まとめ
まだまだ知らないことが多い土用の丑の日についてわかりやすく解説しました。
知識として知っているだけで、季節の変わり目にある土用の季節も上手に過ごせるかもしれません。
また、季節と反対の色の食べ物を摂ることで、身体のバランスも整えることができるので、是非試してみてください。
それではおさらいです。
- 土用の丑の日は『土いじり』はしない
- 衣替え等には最適な日
- 土用は一年に4回ある
- 土用はおとなしく過ごすの良い
また“土用の丑の日”は勿論のこと、脂がのっていて美味しいうなぎ本来の季節の冬にもうなぎを食べる習慣が根付くといいですね。年に2回は必ずうなぎを食べたいところです!
季節を楽しみ、慈しむ。そして、季節のものや季節と反対のものから身体の健康を考える。日本文化には非常に奥深い習慣がたくさんありますね。
そんな日本の先人の知恵を借りて、健康で楽しい毎日を送れるといいですね。
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