家庭菜園で農薬を使いたくない人は多いと思います。 でも、病気になったり、虫に食べられるのは嫌ですよね。
そこで、使用したいのが自然農薬です。 化学農薬とは違い、自然からできているので環境にやさしい農薬です。
ほとんどが食べられるものからできているので、安心ですよね。 そんな自然農薬は、自作することができます。
そこで今回は、単体でできる自然農薬8選と、万能自然農薬を紹介します。 どれも簡単に作ることができるので、チャレンジしてみてください。
自然農薬とは
自然農薬とは、化学的に作られた農薬ではなく、植物から作った農薬です。
病害虫を防ぐだけではなく、元気にしてくれるものもあります。 市販の農薬のような即効性はありませんが、耐性がつかずに効果が長持ちすると言われています。
自然農薬は時間と共に分解され、自然に還るので環境にも優しく、家庭菜園初心者でも安心です。
自然農薬の注意点
自然農薬は、保存料を入れていないため、保存期間が短くなります。 お酢や焼酎で2年くらいです。希薄した場合は、2週間くらいで使い切りましょう。
自然農薬だからといって、人体に無害ではありません。 マスクやゴーグルなどをして、吸い込んだり、目に入ったりしないようにしましょう。
効果は1週間くらいと短いので、毎週散布しましょう。
原液を使うと葉焼けしてしまうものもあります。 薄めのものを定期的に散布したほうが効果があります。
単体で効果がある自然農薬8選
牛乳
アブラムシ・アリ退治
牛乳をそのまま霧吹きで虫に向かって吹きかけます。すぐに乾くように、晴れた日がおすすめです。
牛乳の膜が虫を包み込んで、乾く時に縮んで窒息死させます。
そのまま放置しておくと、腐ってしまうので、終わったら、水で洗い流しましょう。
ビール
ナメクジ退治
ビールを浅い容器に入れ、夜に植物のそばに置いておきます。 ナメクジが入って勝手に溺死してくれます。朝方に駆除しましょう。
コーヒー
ダニ類退治
飲み残しのコーヒーを霧吹きで葉に散布します。砂糖入りでも構いませんし、インスタントコーヒーでも効果があります。
食酢+植物活性液
うどん粉病退治、殺菌、消毒、根を丈夫にします。
葉に向かって噴霧すれば、葉の表面に微生物が増えるので、カビの抑制にもつながります。
病気が蔓延してからでは遅いので、早い段階で噴霧します。
食酢と植物活性液を同量、霧吹きに入れ、300倍の水で薄め、1週間に1回、植物全体に吹き付けるとよいでしょう。石鹸を少し入れると効果が持続します。
木酢液・竹酢液
病害虫全般退治
ラベルに書かれた希釈倍率で薄めて使います。 ニンニクや唐辛子を混ぜると、効果が上がります。
キチン質酢
玉ねぎやニンニクのさび病防止
カニ殻やエビ殻を細かく刻んで10倍の重さのお酢(殻30gならお酢300g)に浸けておくと、2週間ほどで完成します。完成したキチン質酢は水で100倍に薄めて使用してください。
重曹水
うどん粉病、さび病、灰色かび病退治、アブラムシ退治に役立つと言われています。
ペットボトルに重曹を1000倍(1Lの水に対して小さじ2杯の重曹)に薄めます。重曹は念のため、掃除用ではなく食品用の重曹を使いましょう。
野菜についているアブラムシをめがけて噴射します。
草木灰の粉
病原菌、虫よけ
草木灰を細かいメッシュの袋にいれて、夕方に作物にふりかけます。するとメッシュの隙間からかなり細かい粉塵がでて、葉の表面に付着します。
すると葉の表面がアルカリ性になるので、病原菌が寄り付かず、虫も産卵しません。
雨が降ると地面に流され肥料になるので、一石二鳥です。
自作の万能自然農薬を紹介
自然農薬で有名なストチュウにいろいろ混ぜて、自作の万能自然農薬を作ります。
この自然農薬は、害虫を遠ざける効果があります。ただし殺虫効果はありません。 焼酎による殺菌効果もあるので、うどん粉病などにも効果があります。 効果が短いので、週に1,2回散布しましょう。
作り方
材料を全て500mlのペットボトルに入れれば完成です。赤唐辛子とニンニクは細かくしたほうがエキスが早く出ます。
使い方
100から300倍に薄めて使います。 500mlのペットボトルで希釈するなら2?5mlくらい入れれば十分です。ペットボトルのキャップなみなみ1杯で7mlくらいなので、キャップ半分が目安です。
上記の材料で、計算上は500mlを50回以上使えるので、毎週500ml使っても1年持ちます。
害虫がいるところに直接噴霧したり、発生しそうなところにあらかじめ散布しておきます。 使いすぎると、てんとう虫やカマキリなどの益虫もいなくなってしまうので、程々に使うのがベストです。
まとめ
今回は、単体でできる自然農薬8選と、万能自然農薬を紹介しました。
単体の自然農薬は特定の病気や害虫に効果を発揮します。万能自然農薬は、幅広い病害虫をターゲットにしています。
自然農薬を含む農薬は、効果が強いほど副作用も大きいため、適量を守りましょう。益虫もいなくなってしまうと、効果が半減してしまいます。
農薬ではありませんが、植物を元気にして病気を防ぐ方法もあります。
自作できる天恵緑汁やマイエンザを試してみてもよいでしょう。