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ほったらかしで簡単!コンポストを使った生ごみ堆肥の作り方・使い方

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この記事はこんな人におすすめ!
  • 生ごみをリサイクルしたい人
  • エコに興味がある人
  • 肥料代を節約したい人

地球にやさしいエコの観点から、もしくは、お財布に優しい家計の観点から、 生ごみを捨てずに堆肥を作っている人がいます。

生ごみ堆肥はそれほどお金もかからず、 効果が実感できるので、家庭菜園初心者から、上級者まで全ての人におすすめしたい方法です。

生ごみ堆肥の作り方にはたくさんの種類がありますが、環境や性格によっておすすめの作り方が異なります。

そこで本記事では、生ごみ堆肥の効果と作り方について紹介します。

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生ごみ堆肥とは

生ごみ堆肥とは、家庭から出る生ごみを発酵させて堆肥化したものです。 堆肥とはどのようなものでしょうか。

そもそも堆肥には、植物性堆肥と動物性堆肥の2種類に分けられます。

植物性堆肥

植物性堆肥は、腐葉土(落ち葉堆肥)、わら堆肥、バーク堆肥、もみ殻堆肥などの植物が原料の堆肥です。

土壌改良効果が高く、栄養分はそれほど高くありませんが、 土の中に隙間を作ることによって、土をふかふかにする役割があります。

これにより、土の保水性と排水性を高めてくれます。 また、微生物の活躍によって栄養分を分解してくれて、植物の成長を促進してくれます。

動物性堆肥

動物性堆肥は、家畜の糞尿を堆肥化させたもので、 牛糞堆肥、豚糞堆肥、鶏糞堆肥馬糞堆肥などがあります。

植物性堆肥と比べて栄養分が多いのが特徴です。 家畜によってその効果や持続性が異なります。

肥料としての効果が1番高いのは鶏糞堆肥です。即効性も高く、 化学肥料と同じように使われます。

牛は植物を多く食べるため、牛糞堆肥は鶏糞堆肥より食物繊維が豊富です。 よって、鶏糞堆肥より植物性堆肥に近い効果があります。馬糞堆肥も同様です。

豚糞堆肥は鶏糞堆肥と牛糞堆肥の中間の性質です。

生ごみ堆肥

生ごみ堆肥は、入れた生ごみにもよりますが、基本的には野菜クズが主原料になります。そのため植物性堆肥に分類されることになります。

しかし、生ごみ堆肥は植物性堆肥と比べて土壌改良効果は薄く、その代わりに栄養価が高い堆肥です。 そのため、牛糞堆肥と同じような使い方になります。

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生ごみを堆肥にするメリット

生ごみから堆肥を作るメリットはたくさんあります。ここではその一部を紹介します。

化学肥料を使わずに安心して野菜が作れる

生ごみ堆肥のメリットは、園芸や家庭菜園に使える肥料を自分で作れることです。

生ごみ堆肥は、土壌の改良や植物の栄養補給に最適な肥料です。自分で作った肥料で育てた野菜や花は、よりおいしくて美しいものになります。

また、自分で作った肥料は、市販の肥料よりも安心です。化学肥料や農薬を使わないで、自然に近い方法で植物を育てられるのもメリットです。

堆肥代の節約になる

自分で堆肥を作ることで、堆肥の購入費用も節約できます。堆肥は1袋1,000円くらいするので、その一部を生ごみ堆肥に置き換えるだけで、それなりの額を節約できます。

生ごみを堆肥にすることは、園芸や家庭菜園に興味のある方におすすめの方法です。ぜひ、生ごみを堆肥にして、自分だけの肥料を作ってみてください。

ゴミの削減してゴミ出しの手間や費用を節約

調理の際に出た生ごみを堆肥にすると、生ごみの量が約半分に減ります。これは、生ごみに含まれる水分が蒸発するためです。

水分が減ると、ゴミ袋の重さも軽くなります。また、生ごみの回収日が少ない地域では、ゴミ袋の枚数も減らせます。これにより、ゴミ出しの手間や費用を節約できます。

環境にやさしいリサイクル活動になる

焼却炉にとっても、水分の多い生ごみは温度を下げる厄介者です。ごみから水分を減らすことで、燃焼させたときに出る二酸化炭素の削減にもつながります。

また、肥料を使って植物を育てると、二酸化炭素の吸収や酸素の放出にも役立ちます。

このように、生ごみ堆肥は、環境にやさしいリサイクル活動になります。

自治体によっては補助金が出る場合もある

生ごみ堆肥はごみ処理に貢献するため、自治体によっては、生ごみ堆肥の取り組みを支援する補助金制度があります。

補助金制度を活用すれば、堆肥づくりに必要な道具や材料を購入する際に補助金を受け取れます。詳しくは、お住まいの自治体のホームページや窓口でご確認ください。

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生ごみ堆肥の作り方はコンポスターによって違う

生ごみ堆肥を作るには、土に埋めてしまう方法と容器を使う方法があります。

土に埋めてしまう作り方は簡単ではありますが、 発酵が終わるまでの数ヶ月間はそこで作物を育てることができません。 そのため大きな土地がある人はいいかもしれませんが、狭い畑でやる場合には、 作付けできない面積ができてしまいます。

そこで容器を使って発酵させる作り方が、効率的に生ごみ堆肥を作る方法になります。 この容器のことをコンポスターといいます。 ちなみに、堆肥のことをコンポストといいます。 混同して使われている場合がありますが、容器はコンポスターです。

コンポスターには、下記のようなものがあります。

コンポスターの種類
  • 段ボール式
  • ミミズ式
  • 密閉式
  • 土中式
  • 回転式
  • 電動式
  • 乾燥式

それぞれのコンポスターで生ごみ堆肥の作り方を簡単に紹介します。

段ボール式コンポスターで生ごみ堆肥を作る

段ボールを使って堆肥を作る作り方です。

まず始めに段ボールに土を入れて、その中に細かく切った生ごみを入れます。 毎日の生ごみを入れるたびに土をかき混ぜてあげます。発酵促進剤を混ぜるとよいでしょう。

段ボールを使うメリットは以下の通りです。

段ボールを使うメリット
  • 段ボールは簡単に手に入る
  • どこでも始められる
  • 段ボールは水分や温度を保持するのに適している
  • 段ボールにある程度の通気性があり、生ごみが水分過多になりづらく、腐りにくい
  • 段ボールは有機物や栄養素が豊富で、堆肥の品質を高める

段ボールコンポストは以下の点に注意しましょう。

  • 肉や魚、油やバターなどは入れない
  • 一度に多くの量を入れない
  • 定期的にかき混ぜる必要がある
  • 堆肥ができるまでには、約2ヶ月から3ヶ月かかります
  • 臭いが出たり虫が湧いたりする

ミミズ式コンポスターで生ごみ堆肥を作る

ミミズに生ごみを食べてもらって、堆肥に変換してもらう作り方です。 ミミズの糞は植物が吸収しやすい栄養分が多いほか、アルカリ成分を分泌しているので、 酸性に傾いた土壌の改良もしてくれます。

ミミズは、いろいろな種類があり、畑のミミズはコンポストには向いていません。 コンポスト専用のミミズを用意した方が無難です。

毎日かき混ぜる必要もなく、悪臭を出さずに良質な堆肥ができるため、 ヨーロッパでは普及が進んでいます。

ただし、ミミズは暑さに弱く、夏には死んでしまう可能性があります。 また、土を高温で殺菌することができないため、雑草の種や病原菌、 害虫が中に入ってしまうと、死滅させることができなくなります。

処理能力が少ないので、少しの量を長時間かけて処理することになります。 ミミズを見るのが苦手な人にはそもそも向いていません。

密閉式コンポスターで生ごみ堆肥を作る

専用の容器に生ごみを入れて、一緒に発酵菌を入れることで、菌に生ごみを分解してもらう作り方です。 生ごみと発酵菌を交互に入れるだけの作り方なので簡単です。

密閉式コンポスターは定期的にかき混ぜて水分と温度を調整しますが、屋内で管理できるのもメリットです。

堆肥ができるまでは1~2か月で、余分な水分は下の蛇口から採取できて液肥になり、残りの個体は堆肥になります。

密閉式コンポスターのメリットは以下の通りです。

密閉式コンポスターのメリット
  • 臭いや害虫の侵入を防く
  • 発酵の速度や効率を高める
  • 屋内や狭いスペースでも使える

容器が小さく、室内にも置けるので便利なのですが、管理が難しく、 生ごみが腐ってしまう場合があります。

畑まで遠い人で、こまめに管理ができる人に向いています。

土中式コンポスターで生ごみ堆肥を作る

庭や畑があるなら土中式コンポスターがおすすめです。 生ごみ以外にも雑草や枯れ葉なども入れることができます。私も愛用者の一人です。

庭や畑に小さな穴を掘って、土中式コンポスターをちょっと埋めて、固定します。あとは、蓋を開けて、生ごみを入れて蓋をすれば完成です。

場合によっては少し土を入れたり、米ぬかを混ぜたりします。 早ければ数ヶ月で生ごみ堆肥の出来上がりです。

土中式コンポスターのメリットは以下の通りです。

土中式コンポスターのメリット
  • 臭いや害虫の侵入を防ぐ
  • 土の中で微生物やミミズが生ごみを分解し堆肥にしてくれる
  • 庭に埋めるだけで、ほかに道具や材料が必要ない
  • 生ごみを入れるだけなので管理が簡単

私は、乾燥式生ごみ処理機で乾燥させた生ごみを3か月に1回くらい、まとめて畑の土中式コンポスターの中に投入しています。

雑草や野菜の残渣などもまとめてここに入れています。土づくりの際にここから取り出して、畑にまいています。

回転式コンポスターで生ごみ堆肥を作る

回転させることによって、かき混ぜる動作を簡単にすることができます。 これによって土中式よりも簡単に、しかも早く堆肥が完成する作り方です。

しかし、値段が高いことと、大きくて場所を取ることが難点です。 お金に余裕がある人や、広い庭がある人にはおすすめです。

乾燥式生ごみ処理機で生ごみ堆肥を作る

生ごみ処理機として販売されていることが多い、乾燥式のコンポスターです。 私も愛用者の1人です。

生ごみを発酵させて堆肥を作るというよりは、 熱風で乾燥させて腐らせないことに重きを置いています。堆肥にするには、土中式コンポスターなどで発酵させる必要がありますが、 毎日畑に行けない人におすすめです。私は、乾燥させた生ごみを土嚢袋に入れておき、溜まったら土中式コンポスターに入れています。

水分がないため腐ることがなく、初心者にもおすすめの作り方です。

バイオ式生ごみ処理機で生ごみ堆肥を作る

バイオ式は微生物の力で生ごみを分解しています。そのため、電気を動力源として熱を発生させる必要がないので、乾燥式に比べて電気代も安くなります。 また、乾燥装置がないので音は静かです。

さらに、良質な堆肥が作れるので、畑や家庭菜園をされている方には嬉しい産物でしょう。

バイオ式生ごみ処理機のメリットは以下の通りです。

バイオ式生ごみ処理機のメリット
  • 電気代が安い
  • 音が静か
  • 乾燥式と比較して機械が長持ちする
  • 良質な堆肥ができる
  • 生ごみを取り出す頻度が低い

おすすめの電動生ごみ処理機については以下の記事をご覧ください。

庭穴やプランターに埋める方法

どうしてもコンポスターが購入できない場合は、庭穴はプランターで土と混ぜる方法があります。

庭穴やプランターで生ごみ堆肥を作るメリットは以下の通りです。

庭穴やプランターで生ごみ堆肥を作るメリット
  • 庭やベランダなど、狭いスペースでもできる
  • 新しく道具を買う必要がない
  • 土と混ぜることで、臭いや害虫を防ぐ
  • 土の中で微生物やミミズが生ごみを分解して、堆肥にする

生ごみを入れたら土を混ぜるか被せます。土と生ごみの割合は多くても1:1です。生ごみを多くし過ぎないようにしましょう。

定期的にかき混ぜると発酵が促進されますが、堆肥ができるまで3カ月以上かかりますので、その間は植物を育てることができません。

コンポスターや生ごみ処理機は補助金がもらえる

コンポスターや生ごみ処理機を購入するには少なくない費用が発生します。しかし、コンポスターや生ごみ処理機を購入する際は補助金をもらえる自治体が多いです。

これは、自治体が生ごみの減量やリサイクルを推進するために、生ごみ堆肥の取り組みを支援しているからです。

全額や半額を補助してくれる自治体も

補助金の対象となるものや金額は、自治体によって異なりますが、一般的には、コンポスターや生ごみ処理機の購入費用の一部や全額を補助してくれます。一万円を補助してくれる自治体も珍しくありません。

補助金を受けると、生ごみ堆肥の道具や材料を安く手に入れることができます。

補助金制度のメリットは何?

補助金制度のメリットは、以下のようなものがあります。

  • 生ごみ堆肥の道具や材料の費用を節約できる
  • 生ごみ堆肥の品質や効果を高めることができる
  • 生ごみ堆肥の取り組みに対するモチベーションが上がる
  • 環境にやさしい生活を実践できる

これらのメリットを享受するためには、補助金制度を利用することがおすすめです。

生ごみ処理機の補助金制度の申請方法は?

補助金制度の申請方法は、自治体によって異なりますが、一般的には、以下のような手順になります。

補助金申請の一般的な手順
  1. お住まいの自治体のホームページや窓口で、補助金制度の詳細を確認する
  2. 補助金の対象となるコンポスターや生ごみ処理機を購入する
  3. 購入したコンポスターや生ごみ処理機のレシートや写真などを添えて、補助金の申請書を提出する
  4. 審査の結果を待つ
  5. 補助金が振り込まれる

補助金制度の申請には、期限や条件がある場合がありますので、注意してください。

生ごみ堆肥になるもの。ならないもの。

生ごみ堆肥の作り方は、道具さえ揃えてしまえば、それほど難しいものではありません。 1年間ほったらかしておけば、初心者でも作ることができます。

ただし、生ごみなら何でも堆肥にできるというわけではありません。間違ったものを入れると、臭いや害虫の発生、堆肥の品質の低下などのトラブルになりかねません。

そこで、生ごみ堆肥になるものとならないものを紹介します。

生ごみ堆肥になるもの

生ごみ堆肥になるものは、主に植物性のものです。以下のようなものが挙げられます。

生ごみ堆肥に向いているもの
  • 野菜くずや果物の皮、
  • 茶がらやコーヒーかす
  • パンや米などの穀物
  • 花や草、落ち葉

これらのものは、水分や有機物、栄養素が豊富で、微生物の活動に適しています。生ごみを堆肥にするときは、細かく切って、発酵促進剤を混ぜると、より早く堆肥になります。

また、卵の殻のように薄くて混ざりやすい動物性のゴミも大丈夫です。

生ごみ堆肥にしない方が良いもの

生ごみ堆肥にしない方がよいものは、主に動物性のものです。主に以下のようなものが挙げられます。

生ごみ堆肥にしない方が良いもの
  • 肉や骨や魚や貝殻
  • 卵や乳製品
  • 油やバター
  • 調理された食品(塩分が多いもの)
  • 分解しづらいもの

これらのものは、水分や脂肪が多く、腐敗しやすいです。腐敗すると、悪臭や有害物質が発生し、害虫や病原菌の温床になります。

また、堆肥の品質も悪くなります。これらのものは、堆肥にしないで、別の方法で処理するか、捨てるようにしましょう。

生ごみ堆肥になるものとならないものを区別するコツは?

生ごみ堆肥になるものとならないものを区別するコツは、以下のようなポイントに注意することです。

生ごみ堆肥にならないものを区別するコツ
  • 水分が多いか少ないか
  • 脂肪が多いか少ないか
  • 腐敗しやすいかしにくいか
  • 有機物や栄養素が豊富か貧弱か
  • 微生物の活動に適しているか否か

これらのポイントを基準にして、生ごみを選びましょう。

生ごみ堆肥の使い方

完成した生ごみ堆肥は他の堆肥と同じように使うことができます。ただし、栄養分が多いので、少なめに施すのがポイントです。

生ごみ堆肥の使い方は3通り

生ごみ堆肥の使い方には主に、土に混ぜるか、根元に散布するか、溝に埋めるかの3通りがあります。

土に混ぜる場合は、土の表面に生ごみ堆肥をまんべんなく散布し、鍬やフォークなどで深さ10cm程度まで混ぜます。

根元に散布する場合は、植物の根元に生ごみ堆肥を1cm程度の厚さで散布し、上から土や枯れ草などで覆います。

溝に埋める場合は、栽培予定の場所に深さ20cm、幅30cmの溝を掘り、生ごみ堆肥を高さ1/4〜1/3程度に入れ、土を戻して混ぜます。

生ごみ堆肥を使うときの注意点

生ごみ堆肥を使うときは、発酵が終わっているかに注意しましょう。

発酵が終わっているものは色が黒や茶色になり、土のようなにおいがします。また、発酵中は温度が上がりますが、発酵が終わっていると手で触れても熱くありません。

見た目や匂い、温度などを総合的に判断して、発酵が終わっているものを使いましょう。

また、生ごみ堆肥の使用量にも注意が必要です。

植物性堆肥より栄養分が高いので、過剰に与えると植物が弱ってしまったり、病気になってしまったりする可能性があります。

目安として、1~2㎝の厚さでまくか、10%程度の割合で土と混ぜ合わせて使います。

まとめ

今回は、生ごみ堆肥の作り方について紹介してきました。

生ごみ堆肥はゴミが減り、植物の栄養にもなるため、一石二鳥の堆肥です。 そんな生ごみ堆肥にはたくさんの作り方があります。 自分に合った方法で、生ごみ堆肥を作ってみましょう。

なお、コンポスターや生ごみ処理機を購入するときは、補助金を忘れずに申請しましょう。