先日テレビ番組を見ていた時のことです。
刑事ドラマに登場する「FBI」って正式名称は何だろう。
もし子供に聞かれた時に私は答えられないなと…
テレビ番組やドラマ、映画の中で登場するFBIですが、日本で住んでいるとなかなかピンとこない組織ですよね。
あなたもなんとなく、やっている事などはイメージできるけど、詳しくまでは説明しづらいと感じている一人ではありませんか?
FBIと州警察は違う?FBIはスパイなの?など疑問をお持ちの方もいらっしゃるかと思います。
明日から使える豆知識として、「FBIって何?」が説明できるように、この記事が参考になれば嬉しいです。
FBIの正式名称は?
FBIは正式名称の略称です。
正しくは「Federal Bureau Of Investigation(連邦捜査局)」で略してFBIと呼ばれています。
アメリカ合衆国の司法省、警察機関に属する組織です。
ワシントンD.C.に本部が置かれています。
FBIと名付けられた経緯
現在の「FBI(Federal Bureau Of Investigation)」の名称は1935年に改称された名前で、元々は「Bureau of Investigation(捜査局)」で「BOI」呼ばれていました。
名づけられた経緯や意図などは、特になにか記述が出ているわけではありません。
ですが、「Bureau of Investigation(捜査局)」次に「捜査部(Division of Investigation:DOI)」そして現在の「Federal Bureau Of Investigation(連邦捜査局)」へと改称されて来ました。
元々は14名の小規模組織でしたので、規模の変化、または捜査官たちを総合した組織としての操作能力、取り扱う機密事項や事件の規模に合わせて改称されてたのではないかと予想されます。
FBIの「Federal」が、同じ様についている企業がアメリカにはいくつか存在します。
例えば「FRB(The Federal Reserve Board)」は日本でいう所の日本銀行に当たります。
このFRBはアメリカ中央銀行制度のトップにあたり、再考意思決定期間でもあります。
日本語で「連邦準備理事会」とも呼ばれます。
つまりこの「Federal」はアメリカ全土を指すような意味で、組織の頭についている事が多いようです。
14名で始まった組織が、今ではアメリカを冠する単語がついた組織になったわけですから、FBIの能力や活動のすごさが伝わってきますね。
FBIの主な活動
アメリカ合衆国の警察組織の特徴から知っておいきましょう。
何か犯罪が起きた時には州警察が来ます。
他の州をまたぐ広域事件や大事件、国内の治安に関わる内容(テロ・スパイ)になった際には州警察では手に追えなくなってしまいます。
その時、事件解決に向けて動くのがFBIであり、警察とは異なる捜査官という位置づけの集団です。
警察では無いものの、州に限らずにアメリカ合衆国全土を飛び回り、事件を解決に動けるというのは、警察組織のなかでもかなりの上位の存在であることは言うまでもありません。
FBIには6つの部門が存在してあります。
- 情報部:Inteligence Branch
- 国家保安部:National Security Branch
- 刑事・サイバー対策部:Criminal, Cyber, Response, and Services Branch
- 科学技術部:Science Branch
- 情報技術部:Information and Technology Branch
- 人事部:Inteligence Branch
またアメリカ各地、56ヶ所に地方局を持っていて、さらにサテライト・オフィスに関しては400以上存在するという事なので驚きです。
FBIの主な活動は、事件の操作、公安に関しての情報取集を行っています。
映画などのイメージそのままですが、対敵情報活動、組織犯罪、テロ、麻薬、企業スパイ、近年ではコンピューター犯罪の操作も行っています。
FBIの歴史
元々アメリカ合衆国の警察制度は、植民地時代の流れもあり、イギリスから持ち込まれた制度の一つでした。
持ち込まれたこの警察制度は、狭い範囲を1つの組織が見るようになっていて、現在の州警察もその流れをうけています。
したがってアメリカの州警察は、他の州が関わる事件などでは、今でも権限が限られています。
このことにより操作が困難な状況になる事も度々ありました。
建国当初より、そうした事案については「連邦保安官」が対応していましたが、連邦保安官の任務は警察活動意外にもあるため、時が流れるにつれ「警察活動要請」が一気に増えたことにより、連邦保安官での対応が困難になってしまいました。
当時の司法長官であったチャールズ・ジョセフ・ボナパルト司法長官は、この現状を見て司法省直轄組織として、一般警察機関の創設を求めましたが、中央集権を懸念する声もあり議会で否決となりました。
これにより、対応ができない警察活動要請をシークレットサービスの捜査官を派遣してもらう事でなんとか対応する事態に陥りました。
後の1908年、シークレットサービスの捜査官を、広い範囲で活用していたことが問題となり、議会によりシークレットサービスは財務省の管轄に限る事が決まり、シークレットサービスの派遣を受ける事ができなくなりました。
ですが、司法省への一般警察活動対応困難な状況を受けて、同年の7月26日に司法省に直轄の捜査機関として「捜査局(Bureau of Inverstigation:BOI)の設立が決定されました。
初期のメンバーはシークレットサービス現役捜査官9名と、元捜査官14名が移籍し発足しました。
その後は確実に実績を残していく一方で、質の悪い捜査官による様々な弊害が発生し、当時捜査局局長であったジョン・エドガー・フーヴァーの徹底した内部粛清により改善の一途をたどりました。
そうして捜査局が能力と結果を向上させていく中で、
1933年「捜査部(Division of Investigation:DOI)」へ改称しました。
その後、1935年「連邦捜査局(Federal Bureau of Investigation:FBI」に組織名となり今に至っています。
FBIを立ち上げた背景には、州をまたいだ事件対応の増加があったんですね!
FBIには正式名称がある!?まとめ
今回は、FBIについてご紹介いたしました。
FBIの歴史や体制などから、アメリカ合衆国の体制があって生まれたものであることがよくわかります。
日本では警察という組織一つですから、少し文化のギャップを少し感じますね。
それほどアメリカにとって「州」の壁は大きいという事でしょうか。
また今回ご紹介している初代FBI捜査局局長ジョン・エドガー・フーヴァーは、書籍や映画などにもなっています。
他にもFBIのキャラクターが登場する映画や、そのままFBIを題材にした作品も数多く存在します。
ぜひそうした作品を見て、FBIについての知見を広げてみてはいかがでしょうか。