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化成肥料の施し方のポイント6選!家庭菜園初心者向け

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この記事はこんな人におすすめ!
  • 家庭菜園初心者
  • 化成肥料の施し方を知りたい

みなさんは化成肥料を正しく施していると自信を持っていますか?

家庭菜園初心者は、有機質肥料と化成肥料を使って土づくりをする必要があります。

しかし、化成肥料の施し方を間違えると、生長に逆効果になってしまう可能性があります。

最悪の場合、枯れてしまうことがあるので、化成肥料の施し方はとても重要です。

そこで今回は、化成肥料の施し方のポイント6選をご紹介します。 正しく理解して、無駄なく化成肥料を施しましょう。

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ポイント1:肥料は無理なく、無駄なく施す

野菜が欲している分だけ与える

施肥の基本は、育てる野菜が必要とする分だけを、バランスよく与えるのが基本です。 しかも、土の保肥力を考えて、元肥と追肥に分けて与えます。

必要な栄養素の量は、育てる野菜によって異なります。 また、畑の土の状態によっても変わってきます。

土の状態に合わせて施肥量を変える

たとえば、以下のような場合、標準的な施肥量より多くしたり、少なくしたりして調整する必要があります。

標準より多く肥料を施す例
  • 肥料が不足している土の場合
  • 吸収効率が悪い有機質肥料を与える場合
  • 火山灰土壌にはリン酸を多めに施す
  • 深耕して、作土を深くしたとき
  • 暖かく、雨が多い時
  • 植物の生育が旺盛な時
標準より少ない肥料を施す例
  • 肥えた土の場合
  • 肥料持ちがよい土の場合
  • 吸収効率が良い緩効性肥料を与える場合
  • 栄養堆肥を多く施した場合
  • 有機質肥料を長年施してきた土
  • 寒く、雨が少ない時
  • 植物の生長がよくない時

厳密に計算する必要はない

一見難しいように見えますが、それほど厳密に計算する必要はありません。 なぜなら、土には肥料成分を調整し、濃度を一定にしてくれる能力があるからです。

そのため土の能力以上に施さなければ、ある程度調整してくれます。

生育を見て追肥で補う

とはいえ、与えすぎると肥料焼けを起こしたり、肥料が流出して無駄になるので、 土が保持できる量を守らなければなりません。

肥料をどのくらい保持できるかは、素人にはわからないため、 生育をみて肥料が切れてきたら追肥で補うようにすると良いでしょう。

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ポイント2:リン酸は全量を元肥で施す

リン酸は土の中を移動しない

生長を見て肥料が切れたら追肥をするのが基本ですが、リン酸だけは別です。 元肥で全量を施すのが基本になります。

それは、リン酸は土の中で移動するのが難しく、追肥で施しても土の中に入っていかないからです。 土の中に入っていかなければ、根まで届かないので、効かせることができません。

リン酸は多くても肥料焼けしにくい

元肥としてたくさん与えると、肥料焼けを起こすかもしれないと思うかもしれませんが、心配いりません。 リン酸は、土の濃度をあまり上げないので、肥料焼けを起こしにくいです。

また過剰に吸収されても障害が出にくい栄養素になっています。 むしろ生育初期にたくさん吸収させておき、体内に蓄えておいた方が良い栄養素です。

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ポイント3:窒素とカリは元肥と追肥に分けて施す

窒素とカリは土の中を移動する

リン酸と違い水に溶けて土の中を移動できます。 そのため、追肥として土の上に施しても、土の中を移動し、根に吸収されます。

しかし、過剰に施すと肥料焼けを起こすので、少量をこまめに施すようにしましょう。

1度に大量に施しても無駄になる

窒素とカリは適量なら土が保持してくれますが、水に溶けやすいので流出しやすくなります。 そのため一度に多くを施しても無駄です。

緩効性の化成肥料は、徐々に溶けるように調整されていますが、 溶けだしてからは半月から1ヶ月ほどで効果が無くなります。

窒素の追肥のタイミングは葉色を見る

上記の理由から窒素とカリは追肥でこまめに与えます。

追肥のタイミングは、若葉の刃先やフチの色が薄くなってきた時です。 逆に葉色が濃いうちは肥料が足りているので、追肥する必要はありません。

葉色の他に、葉が大きくてたれ気味のときや、茎が太いときなども肥料が足りているサインです。

注意してほしいのは、肥料焼けで根が弱ったことにより、色が覚めてしまった場合です。 肥料焼けを起こしているときは、追肥をしてはいけません。

ポイント4:元肥は緩効性の化成肥料を上手に使う

化成肥料の中には、有機質肥料のように効果がじっくり長く、緩効性の化成肥料があります。

緩効性の化成肥料は、少しずつ溶けたり、水や微生物によってゆっくり分解されます。 そのため、一度の多くの肥料を施しても肥料焼けしにくく、肥料の流亡の抑えられます。

緩効性の化成肥料は、長期間効果を発揮するので、生育の長い植物に最適です。 しかし、速効性がないため、初期生育が遅れる可能性があります。

そのため、元肥に緩効性の化成肥料を施すとともに、 初期成育のための速効性の肥料も施しておくと良いでしょう。

化成肥料は、粒が小さいほど速効性があり、粒が大きいほど長続きします。 粒の大きさで使い分けてもよいでしょう。

ポイント5:追肥は根の先に埋めて施す

植物が肥料を吸収するのは、根の先端です。 そのため、追肥は根の先に施すと良いでしょう。

株元に追肥をしてもなかなか吸収されないばかりか、肥料焼けを起こす可能性もあります。

肥料を無駄なく早く効かせるためには、浅く溝を掘り、追肥した後、土と混ぜておきます。 土が乾いているときは、水やりするとより効果的です。

ポイント6:カルシウム・マグネシウム・微量元素は不要?

植物の育成には、三大栄養素の窒素・リン酸・カリの他に、以下のような栄養素が必要です。

三大栄養素以外の栄養素
  • カルシウム(石灰)
  • マグネシウム(苦土)
  • ミネラル(硫黄、鉄などの微量要素)

堆肥と苦土石灰で十分

カルシウムは、酸度調整の際に施す石灰資材に含まれています。 苦土石灰を施せば、カルシウムとマグネシウムを補給することができます。

マグネシウムやミネラルが入っている複合化成肥料も販売されていますが、 堆肥にも含まれているため、積極的に施す必要はありません。

苦土欠乏症になることも

マグネシウムが少ないと、下葉のフチや葉脈間の色が黄色くなる、 苦土欠乏症状などが発生することがあります。

マグネシウムが足りないときは、硫マグ(硫酸苦土肥料)などの速効性肥料を追肥すると良いでしょう。

しかし、苦土欠乏症になる原因はマグネシウム不足だけではありません。

カリが多すぎるとマグネシウムが吸収されにくく、苦土欠乏症が発生します。 また、石灰が多い場合も苦土欠乏症になります。

苦土欠乏症は、肥料のバランスが崩れたり、根が弱って吸収できなかったり、 土中の水分不足でも起こるので、原因を探るのが重要です。

まとめ

今回は、化成肥料の施し方の基礎について紹介してきました。

肥料は多すぎても少なすぎてもいけません。 そのため、様子をみながら追肥をするのが基本です。

ただし、リン酸は全量を元肥として施すのが基本です。 窒素とカリは、元肥と追肥に分けて施しましょう。

元肥は、緩効性の化成肥料を上手に使い、追肥は根の先に埋めて施すのがポイントです。

窒素・リン酸・カリの三大栄養素以外に石灰・苦土・微量元素も重要です。 これらは、堆肥と苦土石灰で施すのが基本です。