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TOEFLとTOEICの換算式がおかしい。どうやって計算しているのか確認してみた。

TOEFLとTOEICの換算式がおかしい。 どうやって計算しているのか確認してみた。
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TOEFLとTOEICは世界的な英語のテスト。

なかには、「自分のTOEFLの点数はTOEICではいくつくらいだろう?」と思う人もいますよね。

ネットで調べてみると、TOEFL・TOEIC換算なんて検索ワードもでてきます。

だけど、ネット上の換算式には単純にTOEFL100点=TOEIC900点としているものもあります。

でも、そもそもこの2つのテストはこんなに単純に比べられるものではないはず

だから、こんな換算式はおかしいと私は思うのです。

今回は、TOEFLとTOEICの換算式がおかしいと思う詳しい理由、換算方法などを説明していきます。

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TOEFLとTOEICの換算式がおかしいと思う理由

TOEFLとTOEICの換算式がおかしいと思う理由は、下記の2点です。

1・求められる英語スキルが違う

TOEFLの目的は、アカデミックな環境で必要な英語力を測ること。

点数は欧米で進学するための基準となります。

一方、TOEICの目的は、日常生活やグローバルビジネス上の活きた英語力を測定すること。

点数は英語を使う仕事に就く際の基準となるケースが多いです。

目的が違うので、2つのテストでは求められる英語スキルが異なります。

学校とビジネスの場では、必要とするものが違うのでこれは当然のこと。

このため、2つのテストは出題される単語や問題の傾向などがまったく違います。

つまり、単語や問題の傾向が違うので、TOEFLでよい点がとれてもTOEICでよい点がとれるとは限らないのです。

それなのに、2つのテストの点数を単純に換算するのはおかしいと言えるでしょう。

2・TOEIC L&Rだけと換算しているものが多い

TOEFLは、読む、聞く、書く、話すの4技能のテスト。

一般的なTOEICはTOEIC L&R(Listening & Reading Test)です。L&Rは聞く、読むの2技能のテストです。

ここに別のテストであるTOEIC S&W (Speaking & Writing Tests)の話す、書くの2技能を加えるとTOEICは、4技能のテストとなります。

換算式の中には、TOEICはL&RだけをTOEFLに換算しているものも多いです。

TOEIC L&Rの満点は990点。TOEFLの満点は120点。

TOEFL100点=TOEIC900点という式は、L&Rだけを換算しているものでしょう。

でも、技能数が異なるのに、L&Rだけで換算する式はおかしいと思いませんか?

換算式を参考にするなら、せめてL&RとS&W2つの点数を換算したものを見た方がよいです。

3・どうやって換算しているのか

TOEFL100点=TOEIC900点なんて根拠がないものは論外です。

そこで、ここでは平成30年に文部科学省が発表した「各資格・検定試験とCEFRとの対照表」をもとに説明します。

下記の表はこの対照表からTOEFLとTOEICだけを抜き出したものです。

TOEFL・TOEICの点数換算(出典:各資格・検定試験とCEFRとの対照表)

CEFRTOEFL iBTTOEIC L&R・S&W
C2
C195~1201845~1990
B272~941560~1840
B142~711150~1555
A2625~1145
A1320~620

この表の点数の換算は、左のCEFRの基準をもとに行われています。

CEFRはヨーロッパ言語共通参照枠と呼ばれるもの。

2001年に欧州評議会が発表した言語の習得状況を評価するために考案されたものさしの役割を果たす基準です。

A1=学習がはじめての初学者、C2=ネイティブと同等の熟練者というように6段階のレベルが設けられています。

このレベルのどこにTOEFL、TOEICの点数が相当するのか比較することで、上記の表は作られているよう。

CEFRのC1は、言語能力が優れている上級者というレベルです。

表のC1をTOEFL、TOEICの点数で見ると、満点に近い点数。確かにC1に該当しますよね。

なお、TOEIC L&R・TOEIC S&Wについては、TOEIC S&Wのスコアを2.5倍にして合算したスコアで判定されています。

この表は、比較的信憑性が高いという意見もあります。

ですが、上でも書いたようにTOEFLでよい点でも、同じCEFRのレベルに該当するTOEICの点数がとれるとは限りません。

TOEFLとTOEICを換算する数式や表は、この点に注意して参考程度に見るのがよいのではないでしょうか?

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結局評価を得やすいのはどっち?

TOEFLとTOEIC、どちらも知名度が高いテストです。

じゃあ、評価を得やすいのはどっち?と思う方もいるかもしれませんね。

この記事を読んでいる皆さんは、日本国内で進学・就職する、もしくはしている方が大多数です。

この記事を読んでいる皆さんの場合、私はTOEICのほうが評価を得やすいと思います。

なぜなら、TOEFLは海外の大学に進学するための基準となるテストだから。

海外の大学進学の際にはTOEFL何点という基準がありますが、ビジネスの場ではあまり重要視されないことが多いのです。

求人情報を開いてみても、TOEIC750点以上とあっても、TOEFL100点以上などと書いてある企業はほとんどありません。

このため、日本国内で進学して就職するという人にはTOEICのほうが評価を得やすいと思うのです。

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大学入試に採用されなかった理由

2021年から大学入試センター試験に代わり、大学入試共通テストが導入されています。

英語はセンター試験より問題構成や配点を変更して行われています。

この共通テスト導入時、TOEFLとTOEICを含む民間試験が活用される予定でした。

TOEICについては、2019年にL&RとS&Wの2つのテストが別々に実施されることで、大学共通テスト側の求めるシステムと合致できないと参加を取り下げました。

TOEFLを含む民間試験の活用については、2019年に延期、2021年には断念が決定されました。

断念に至った主な理由は下記の通りです。

  • 受験会場が遠い地方の受験生が不利
  • 費用がかかり、経済格差が生じる可能性
  • 仕組みが複雑
  • 種類が異なる試験の成績を同列に比較することが難しい

これらの理由には納得でき、民間試験が入試に採用されないのは正解だったと私は思います。

ですが、個人的には採用されないでよかったと思う別の理由があります。

その理由は、2019年の新聞に掲載されていたこんな記事。

『東大・京大を含む旧帝大5校などが、語学力を示す欧州言語共通参照枠「CEFR」の6段階評価で下から2番目の「A2」以上を出願条件にする』。

上の表を見てください。

これ、おかしくないですか?

A2はCEFRでは『学習を継続している初級者』です。

表で見ると、A2はTOEICではかなり低い点数、TOEFLについてはレベルが低すぎて該当なしとなっています。

それなのに、TOEFLとTOEICでA2に該当する点数をどうして出願条件にしようとしたのか。

CEFRを基準としているとはいえ、こんな不可思議な出願条件になるなら、採用されず正解だったと思ってしまいます。

それに、本来TOEFL、TOEICは受験問題と比べても難易度も高いです。

また、どちらも日本の高校の授業とは、単語や問題の内容がまったく異なっています。

ただでさえ、入試の勉強で大変なのにわざわざ難しいTOEFLやTOEICの勉強をして、習っていない単語や問題の解き方を勉強する必要はないのでは?

そんなわけで、TOEFLもTOEICも大学入試に採用されずよかったと私は思っています。

TOEFLとTOEICの換算式まとめ

TOEICとTOEICは、まったく違うテストです。

換算式で考えるのは難しく、単純にTOEIFL100点=TOEIC900点なんてする換算式はおかしいです。

今回はこの換算式がおかしいと思う理由、評価を得やすいのはどちらかという点などを説明してきました。

あなたがTOEIC、TOEFLを受ける際に、この記事が参考になれば嬉しいです。