PR

『鴨・アヒル・ガチョウ』の違いって何?全部同じではないの?

『鴨・アヒル・ガチョウ』 の違いって何?
広告

「あれ?これは鴨?アヒル?ガチョウ?違いはなに?」と思ったことはありませんか?

全部一緒にも違うようにも感じますよね。

私も何となく見れば分かるけど、違いはどこかと言われたら説明できませんでした。

そもそも明確な違いはどこなのか?この三種類にはどんな繋がりがあるのか?

そんな事が気になったので、今回この記事ではそれぞれの違いや、生息数などの情報ついてご紹介します。

広告

鴨とはなにか

鴨(かも)とは(英: Duck)とは、カモ目カモ科カモ亜科の鳥類です。

よく池や川にいる色鮮やかな羽をもっているもので、有名なのがマガモで体長は60cmほどとそこまで大きくはありません。

カモは年間に数回羽が生え変わり、繁殖期前の冬から繁殖期が終わる6・7月ごろまで。

オスのカモは、綺麗で派手な色の羽でメスを獲得するために頑張っています。

カモは日本では昔からよく食べられていて、鴨鍋、治部煮という金沢の郷土料理や、すき焼き、鴨南蛮などが有名な食べ物です。

しかし、鴨肉として流通しているものの多くは、アヒル(家禽(かきん)化したカモ)の肉ですが、一部合鴨や野生のマガモも食用として流通しています。

家禽とは?
肉・卵・羽などを利用するために人間が繁殖させ飼育している「鳥類」のことです。代表格は鶏です。

海外でも牛肉、豚肉、鶏肉、羊肉と並び、よく食されています。

有名なものでは北京ダックがあり、高級な食材として扱われています。

カモは、季節とともに移動をします。

その移動をする前には、長期間の飛行に耐えられるように、栄養を付けるため太り、脂肪肝になります。

それを人工的に強制して食べさせできたものが、フォアグラで世界三大珍味の一です。

フォアグラの肝臓はカモのものよりも、家禽として飼育されているアヒルやガチョウのものが主流です。

カモも使った言葉

『カモがネギを背負ってくる。』

鴨鍋にはネギがつきものだが、鴨が自分でネギまで背負ってやってきてくれれば、すぐに食べられて好都合であることから。

多くはお人よしが、こちらの利益になる材料を持ってくることを言います。

広告

【アヒルとは何か?】

カモ目カモ科のマガモを原種とする家禽で、品種としてはマガモと同じ種です。

野生だったマガモを飼育しているうちに、体が大きくなり、飛ぶ必要がなくなるため翼は小さくなったもの。

体長は50~80cmで体重は3~5kgと、マガモと比べるとだいぶ大きくなります。

家禽のため、飼育されているものがほとんどですが、野生化したものも見られます。

野生化したものは池、沼地、河川の傍など淡水の地域で暮らし、日本の公園などでも広く生息しています。

先ほど紹介したカモと同じ種類なのですね。

先ほどのカモのオスは繁殖期には派手な色の羽が生えます。

メスや繁殖期以外では地味な灰色の羽が生えていますが、同じ種類であるはずのアヒルは基本的に白色の羽です。

その理由は、もともとカモにも白い羽の個体は生まれますが、自然界で白い色は目立つため敵に襲われやすく生き残ることが難しい傾向にありました。

しかし、人間からすると保護色の色よりも、目立つ白色のほうが管理をしやすいため、白い色のもの同士を掛け合わせ白い家禽としたといわれています。

よく有機米栽培で使われる合鴨は、マガモとアヒルを掛け合わせた雑種の俗称です。

羽の利用として、ダウンが挙げられます。

ダウンは水鳥の胸辺りから採れる保温性の素材で、ダウンジャケットや羽毛布団に使われます。

アヒルのダウンは、ホワイトダックダウンとして使われます。

広告

ガチョウとは何か?

ガチョウ(家雁、英: Domestic goose)は、カモ目カモ科ガン亜科の鳥で雁(がん)の仲間です。

種類によりますが80~120cmと大きい鳥です。

アヒルと同じ家禽で、見た目はアヒルと似ています。

雁も灰色や茶色ですが、ガチョウも白い羽をしています。

粗食でも短期間で成長し、肉質が優れ、良質な羽毛を取ることができます。

肉は食用に、世界的には卵も広く食用とされています。

羽毛は羽根布団やダウンジャケットなどに用いられ、ザーグースダウンやホワイトグースダウンとして高級布団に使用されます。

その一方で警戒心が非常に強く、見知らぬ人や他の動物を見かけると「ギャーギャー」と大大きな声で鳴き、対象を追いまわし、くちばしで攻撃を仕掛けることから、番犬ではなく「番鳥」として飼われていた歴史があります。

近年では、ウィスキーのバランタイン社の醸造所で、原酒を警護するガチョウのスコッチ・ウォッチ隊が有名です。

ガチョウは人間に飼われてきた歴史が長いだけに、世界各国で物語などに登場します。

イギリスの「マザーグース」は特に有名で、おばあさんがガチョウに乗って自由に飛んでいく話があります。

また、イソップ寓話のガチョウと黄金の卵や、グリム童話の黄金のガチョウの話も有名なお話ですね。

【結局違いは?】

野生か家禽か、羽の色、大きさ、生息地、肉の利用、羽の利用でまとめます。

 カモアヒルガチョウ
品種カモ目カモ科カモ目カモ科カモ目カモ科ガン亜種
 野生家禽家禽
羽の色色がついている白色の羽白色の羽
大きさ60cmほど50~80cm80~120cm
生息地池、沼、河川基本飼われている基本飼われている
肉の利用 食用(肝臓もフォアグラとして利用)食用(肝臓もフォアグラとして利用)
羽の利用 ダウンの原料ダウンの原料

生息数はどれが多い?

◆ ガン類約19万1,000羽、カモ類約158万8,000羽でした。

このデータは、平成29年1月15日に環境省が全国9000地点で鳥の数を、数えた調査の結果です。

前年の観察数と比べて、ガン類は約1%増加、カモ類は6%減少し、ガンカモ類の総数では、前年に比べて約5%の減少となりました。

◆ 世界の家禽の割合は鶏が85%、アヒル4%、ガチョウ3%、七面鳥7%となっています。

世界の生産量のうち中国が大きく、アヒルが69%、ガチョウ92%と中国産のものが多くなっています。

『鴨・アヒル・ガチョウ』の違いって何?まとめ

カモ、アヒル、ガチョウの違いと生息数について紹介しました。

カモとアヒルは同じ種類で、ガチョウは雁の仲間でした。

また、アヒルとガチョウは家禽という人に飼われている品種で、体が大きく、白色で長距離を飛ぶことができなくなってしまったものです。

生息数は野生のカモ類とガン類は年々減っているようです。

数が減る原因は、飛来してきたときの湿地の餌の具合や、その時の環境にも依存するようです。

農薬の影響で餌となる虫などが減ったり、開発で湿地が埋め立てられたりと環境の変化で数が減っているといわれています。

アヒルとガチョウの家禽は世界中で多く飼われていますが中国の生産量が多く、アヒルの約7割、ガチョウの9割は中国で生産されています。

カモは公園にもよくいますし、アヒル、ガチョウはダウンやフォアグラと、生活の中でも出てくることが良くありますので、見かけた際には思い出してみてください。

私は、寒い時期に食べる鴨南蛮のお蕎麦が大好きです。

少し甘めのそばつゆに、脂ののった鴨肉と白ネギの組み合わせが最高においしく、冬の訪れを実感できます。