とろろは好きだけど、食べると喉や口の中がイガイガする。こんな風に感じる方は、多いのではないでしょうか?
これは、山芋のアレルギーの症状です。山芋はアレルギーを発症する食べ物のひとつなのです。そうなると、子育て中のママは何歳から山芋を食べさせたらいいの?と悩んでしまいますよね。
そこで、今回は山芋を食べ始めてもよい年齢を調べてみました。
下処理方法やレシピも紹介するので、食事作りの参考にもしてくださいね。
とろろ(山芋・長芋)は何歳から?
山芋を食べ始めてもよい年齢の目安は、離乳食後期(生後9か月から11か月)頃。
山芋はアレルギーを発症しやすい食べ物のひとつのため、離乳食初期や中期に与えることは避け、離乳食後期を目安としましょう。
とろろ(山芋・長芋)は生で与えない
ただし、とろろなど生の山芋・長芋を離乳食期に与えることは避けてください。
山芋は、生の状態で食べるとアレルギーを発症することが多いとされているからです。
アレルギーを抑えるには、加熱した山芋を食べるのがよいとされています。このため、離乳期は、必ず加熱した山芋を食べさせるようにしてください。
生のとろろ(山芋・長芋)は2歳から
山芋・長芋を与える場合は少量ずつからはじめ、アレルギーが出ないかを見ながら食べさせるようにしてくださいね。
生の山芋・長芋を食べてもよい年齢は、加熱した山芋でアレルギーが出ない場合、離乳食が完全に終わる1歳半から2歳頃を目安としてください。
アレルギーには十分注意
ただし、ここで注意して欲しいのが、アレルギーという点で見ると「食べ物に何歳から食べさせてもいい」という明確な基準が存在しないこと。
つまり、何歳から山芋・長芋を食べていいというはっきりとした基準はないのです。
他のアレルギーを発症している場合などで体質的に不安がある。皮膚が弱く、とろろを食べた時の口の周りのかゆみや赤みが心配。
こういった不安や心配がある場合は、3歳頃など成長が進んでから、ゆっくりと山芋を試すのがいいと思います。
とろろ(山芋・長芋)を食べる時のコツ
山芋は良質なたんぱく質やカリウムなどを含む栄養価が高い食べ物です。それならば、ぜひ食事に取り入れたいもの。
でも、生の山芋が食べられる年齢になっても、とろろのネバネバが苦手な子供は意外と多いです。大人でも苦手な方もいますよね。
こういった方が、とろろを食べる時のコツは焼くことです。焼くと、とろろのネバネバが抑えられ食べやすくなりますよ。
最後のレシピの項目で、とろろを焼くレシピも紹介しています。参考にしてみてくださいね。
病院に行ける状態にしておく
とろろ(山芋・長芋)を初めて食べるときは、病院に行ける状態にしておいた方が良いでしょう。
アレルギー症状がでる可能性があるからです。
できれば平日の昼までに与えるようにし、いつでも運転できるようにしておきましょう。
とろろ(山芋・長芋)の簡単な下処理
土がついている、粘り気があって皮がむきにくいなどの理由で山芋の下処理が面倒と感じている方もいるのでは?
また、かゆみを感じるので、山芋の下処理が苦手だという方もいますよね。
そんな方のために山芋の簡単な下処理の方法をお教えします。
洗い方・汚れのとり方
山芋のかゆみの原因は、山芋に含まれるショウ酸ナトリウム。
ショウ酸ナトリウムは酢と熱湯に弱いのが特徴です。
この性質を利用して、かゆみを感じにくい洗い方を二つ紹介します。
どちらかの方法で洗うと、かゆみを感じにくく洗えます。
なお、山芋は水に濡れているとぬめりが強くなり、皮がむきにくくなります。
洗った後は、キッチンペーパーなどで山芋の水気をよくふき取りましょう。
皮むきのやり方
皮むきの際は山芋を直接手に持たず、キッチンペーパーなどで包んで持ち、ピーラーを使って皮むきをしましょう。
こうすると、かゆみを感じず、簡単に皮がむけます。
また、この時に酢水を手に付けておくと、さらにかゆみを感じにくくなります。
切る時のコツ
山芋を切る時は、ぬめりを防ぐため包丁やまな板の水気をよくふいておきましょう。
切る際は酢水や酢を手に付けておくと、山芋に触れてもかゆみが出にくいです。
すりおろし方
フードミキサー、フードプロセッサーを使うと山芋を触らないのでかゆみも出ず、簡単です。
この時、白だしなどだし汁と一緒にミキサーやフードプロセッサーに入れましょう。
これは、水分を一緒に入れないと機械が回りにくくなり故障の原因になるためです。
とろろ(山芋・長芋)アレルギーとは?
山芋・長芋のアレルギーの原因は、とろろに含まれているアセチルコリンという物質。
症状としては、全身や体の一部のかゆみ、赤みやじんましんが主なもの。吐き気や腹痛、下痢などの症状が出ることもあります。
また、ひどくなると、ぜんそくなど重い症状を引き起こすこともあります。
この山芋のアレルギーは、『仮性アレルゲン』と呼ばれるものです。
食物アレルギーは、ある食品を食べると体が免疫反応を起こして化学物質を放出することで起きます。
でも、仮性アレルゲンは、その食品自体にアレルギーと同じ症状を引き起こす化学物質が含まれています。
仮性アレルゲンの症状は、毎回出ないことが特徴。摂取量が多い場合、症状が強くなるのも特徴とされています。
つまり、山芋を食べてアレルギーの症状が今までなかったという人も、急に症状が出ることもあります。一度でも山芋でアレルギーの症状が出たことがある人は、食べる量に気をつけるのがよいでしょう。
また、加熱した山芋でもアレルギーが出ることもあります。特に山芋を食べはじめたばかりの子供の場合は、食べた後のかゆみや体調に注意するようにしましょう。
山芋を使った美味しいレシピ
ここでは、山芋を使った美味しいレシピを二つお教えします。簡単ですので、ぜひ試してみてください。
山芋のおやき風(三人分/離乳食完了期~大人まで)
- 山芋(三分の一程度)の皮をむき、すりおろす
- 卵二個と顆粒だし大匙一杯を1に混ぜる
- フライパンに油を適量入れ、中火にかける
- 一口大のサイズで2をフライパンで焼いていく
- 両面が焼けたら皿に移し、青のりを適量かけて完成
※離乳食後期の子供は5のまま。大人はマヨネーズやケチャップ、お好みソースで食べてもおいしいです。
山芋チーズ焼き(2人分/大人用)
- 山芋10㎝程度の皮をむき、1cm幅に輪切りにする
- 山芋に塩コショウを少々かけて下味をつける
- フライパンにオリーブ油を適量入れ、中火にかける
- 2をフライパンに入れ、両面に焼き色がつくまで焼く
- ピザ用チーズを山芋の上にお好みの量かけて、弱火で蓋をして2、3分蒸し焼きにする
- 皿に盛った後、粗びき黒コショウをかけて完成
山芋と長芋の違い
山芋も長芋も「ヤマノイモ科」に属していて、栄養価に大きな違いはありません。
しかし、粘りが強く甘みがある種類を山芋として販売していて、水分が多く淡白な味わいのモノを長芋として販売しています。
自然薯やイチョウ芋、つくね芋として栽培されているものは山芋として販売されることが多いです。
ちなみに、「とろろ」は山芋や長芋をすりおろした食べものですので、芋の種類は関係ありません。
とろろ(山芋・長芋)は何歳から?まとめ
山芋は、離乳食後期(生後9か月から11か月)から食べ始めるのがよいとされています。
ただし、山芋はアレルギーを引き起こす食べ物。
加熱するとアレルギーを起こしにくいとされているので、離乳食期には加熱してから少量ずつ食べさせましょう。
とろろなど生の山芋を食べさせるのは、離乳食完了後の1歳半から2歳を目安としてください。
今回は、山芋の簡単な下処理の方法やレシピもあわせて紹介しました。
この記事を参考に家族で山芋料理を楽しんでみてはいかがでしょうか?