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住民税の金額って違うの?地域差があるって本当なのかな?

住民税の金額に 地域差ってあるの?
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毎月の給与にのしかかる住民税。

所得に応じて決定され、毎月決まった額が給与から天引きされていきます。

地域の為に使われる税金なので当たり前かもしれませんが、

これさえなければもう少し楽になるのになあ…

と思ってしまうことも。

この住民税はどのように決まるのでしょうか?

また住民の税金なので地域差はあるのでしょうか?

今回は意外と知らない『住民税』についてまとめて見ました。

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住民税に地域差はある?

住民税の地域差

住民税の地域差

結論から言うと、住民税に地域差はあります。

とはいえ、大した金額差はありません。

税金の計算方法は様々な要因によるため個人差がありますが、おおよそでいうと年収が1000万円の方の場合、年額で4455円の差になります。

これは住民税が最も安い愛知県名古屋市と、最も髙い神奈川県横浜市の金額差です。

毎月の金額で言えば400円足らず。

一番高いところと安いところの差でこれだけなのですから、ほとんどの地域ではもっと金額差は少ないわけです。

また、多くの地域では金額差はありません。

同じ住民税が設定されている地域の方が多数派です。

地域差があるから住む場所は選んだ方がいいとか、安い土地に引っ越した方がいいというようなレベルではないと言っていいのではないでしょうか。。

地域差がないと言ってしまうと嘘にはなりますが、あってないようなものと思ってよいでしょう。

以前いた会社の上司は「〇〇さんの地域は住民税安くていいよね。」と言われてたことがあります。

しかし、よくよく調べると大差がないので、所得による金額差だったんですね。

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住民税の地域差があるのはなぜ?

気になる事

気になる事

なぜ住民税に地域差があるのでしょう。

それを考えるにはまず住民税の計算方法を理解する必要があります。

住民税には前年の所得に応じて課税される「所得割」と定められた金額で一律に課税される「均等割」があります。(※1)

※1 住民税の仕組
 住民税 = 課税対象額 * 所得割 + 均等割

そしてそれぞれに「標準税率」があり、多くの地域ではこの標準税率を使って、住民税を算出しています。

特別な事情がない限りは、この標準税率を使うことになっており、標準税率を使用している場合は、住民税に地域差はありません。

しかし財政上その他必要があると認められる場合には、標準税率とは違った金額を用いることができます。

こうして標準税率でない課税を行う場合に金額差が生まれるわけですね。

ちなみに所得割の標準税率は10%、均等割は5500円です。

この基準に対して、どれくらいの差が地域によってあるのでしょうか。

所得割が最も高いのは北海道の夕張市で10.5%(+0.5%)です。

財政破綻を起こし、財政再建団体に指定されたのが2007年のこと。

その際に各種税率が引き上げられる運びとなってしまいました。

逆に最も安いのは愛知県名古屋市で9.7%(-0.3%)です。

トヨタがあるから、などという陰謀論もささやかれていますが、真偽のほどはハッキリしないようですね。

均等割はどうでしょうか。高いのは神奈川県横浜市で6200円(+700円)です。

安いのはこれまた愛知県名古屋市で5300円(-200円)となっています。

こういった仕組みで住民税の地域差が生まれるわけですね。

※2 標準税率と地域差

所得割均等割
標準税率10%5,500円
北海道夕張市10.5%5,000円
神奈川県横浜市10%6,200円
愛知県名古屋市9.7%5,300円
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そもそも住民税ってなんで払うの?

住民税を払う理由

住民税を払う理由

そもそも、住民税とは何なのでしょうか。

住民税には都道府県民税と市町村民税があり、都道府県や市町村が提供する行政サービスを維持するために住民が負担する、ということになっています。

税金には国に対して治める国税と都道府県や市町村に対して治める地方税があります。

国税の代表的なものには所得税、法人税、消費税、酒税などがありますが。

対して住民税は地方税です。

地方税には用途が決められている目的税と、地方自治体の裁量で自由に使える普通税があります。

住民税に該当する都道府県民税と市町村民税はいずれも普通税です。

夕張市は財政再建のため、神奈川県は環境整備のためといった目的で標準税率以上の住民税を設定しています。

もし引っ越すことがあれば、住民税を調べることでその自治体が何に重きを置いているか測ることができるかもしれませんね。

住民税は個人、法人それぞれに課されています。

個人に対する住民税は個人住民税と呼ばれますが、これは住民に対して行う行政サービスの根幹を支える税金だそうです。

個人住民税は住民票にある地方に対して支払うことになっているので、シンプルに「そこに住んでいることで発生する税金」という解釈でよいでしょう。

一方で法人も地域社会の恩恵を受ける、という考え方から法人にも法人住民税が課されています。

こちらの金額は地域差もありますし、従業員の人数や資本金の金額によっても変わります。

売上によって納税額は左右されますが、赤字であっても法人住民税が免除されるということはありません。

売上のいかんに関わらず、そこにある時点で地域のサービスを享受している、ということになるからです。

なお法人住民税は税制科目としては「法人税等」という科目に集約されるため、経理部門の担当者以外の目にはあまり触れることがありません。

住民税に限らず企業の税金は複雑かつ重要なので、専門の経理の方が必要とされていますね。

もし自分の会社の住民税に興味があれば経理の方に聞いてみてもよいかもしれません。

住民税の地域差はあるの?まとめ

住民税のまとめ

住民税のまとめ

以上、住民税の金額差が生まれるしくみについて調べてみました。

確かに金額差はあるのですが、個人の場合は気にするほどではなさそうです。

ただ、住民税自体に大きな差はなくとも、「なぜ住民税がその金額になっているのか」を考えることでどういう地方かを考えることはできそうです。

地方によっては住民税を標準税率以外に設定する目的を公表しているため、それを調べてみるのもよいかもしれませんね。

環境目的であったり教育目的であったり、自分が重視するポイントに税金を投入する地方であればより快適に過ごせそうです。

ただの理不尽に支払うものではなく、住民税の意味を理解してストレスなく支払えるといいですね。