最近は近所のお散歩でも手綱(リード)を付けずにお散歩をしている方を見かけます。
ワンちゃんとの信頼関係があるんだなと思う一方怖いなとも感じます。
小型犬でも大怪我につながる可能性もあるのに、特に大型犬のノーリードだと自分や子どもが襲われて怖い目にあったり、トラウマになってしまうかもしれません。
以前少しの間ですが、アメリカに滞在したことのある私からみると危険な行為だなと感じます。
結果から言うとノーリードは場所を決めてする方がいいという事です。
場合によっては訴えられることも考えられます。
各市町村の条例でノーリードが禁止されている所もあります。
犬の飼育数が世界一のアメリカのニューヨークでは、犬を飼っている人が非常に多いです。
毎朝、毎夜お散歩をして、仕事で疲れたニューヨーカーもリフレッシュしている感じです。
同じ時間帯にお散歩する飼い主さん同士仲良くなったり、同じ犬種のワンちゃんを見かけると思わず駆け寄って犬同士、飼い主同士挨拶したりし。
今回は、アメリカではノーリードの犬があまりいない理由をお話ししながら、日本でも気を付けなければならない理由をご紹介していきます。
ノーリードは訴訟の可能性を秘めている。
ペット関連では無いのですが、向こうにいる時にこういう話を聞いたことがあります。
冬の寒い日にバスが目の前に来ていて、そのバスに乗ろうとした女性が走りました。
雪で足下が滑ったのか、バス手前にあった花壇の柵に顔を強打しました。
鼻が折れてすぐに救急車で運ばれていったそうです。
しかし、なんとこの女性、自分がバスに乗りたいから走って滑って転んだのに、花壇の柵が危険だったとして、ニューヨーク市を相手に訴訟を起こしました。
しかもまさかの勝訴です。別に花壇の柵が壊れていたわけでも無いのにです…
NYには、腕利きの弁護士が沢山います。
弁護士費用が非常に高いのですが、この様なケースで訴える人も居ますから腕利きの弁護士を雇うことが非常に重要になってきます。
しかし、こういった事例は日本で絶対に起きないとも言えないですよね!
もしワンちゃんが他人に噛みついたり、道路に飛び出してひかれてしまったりしたら…
訴訟になるのはもちろんのこと、ひかれてしまったのに仕事に遅れた責任を追及されるなんてこともあるかもしれないのが訴訟大国アメリカなのです。
だからニューヨーカーは自分のしている行為に責任を持ち、危険を回避するように努めている印象が強かったのを覚えています。
花壇の柵の話を聞いた時は、正直『やべぇ』と思ったけど、結果勝訴だったよね💦すごいよね…
ノーリードのお散歩は非常に危険です。絶対にやめましょう!!
この様に訴訟の国アメリカではどんな些細なことでも訴えられるかわかりません。
ですから、ノーリードでお散歩している犬ちゃんはほとんど見かけませんでした。
たまに見かけてもかなりのヨボヨボの老犬で歩くのがやっとという感じだったり、小型犬だったりです。
しかも一般の道路などでは本当に稀です。
また、ワンちゃんが赤ちゃんの時にしつけの学校に通わせて、飛びかからない様に訓練されている場合が多いです。
日本ではちっちゃい時にスクールに通わせる習慣がないよね💦うちの実家でもそうだったし…
特に大型犬を飼っている飼い主さんは、飼い犬のしつけに厳しくされている方が多いです。
犬ちゃんが嬉しくて他の人の膝に飛びかかろうとしただけでも『ノー!』とかなり厳しめに言います。
そんな犬ちゃん同士がノーリードで安心して遊べる場所があります。ドックパークと呼ばれています。
小型犬用と大型犬用に分かれています。
中型犬サイズの場合は、ワンちゃんの性格に合わせて好きな方に入っている場合が多いです。
ドッグパーク内には飼い主が必ず一緒に付き添って入っています。
逆に他人の犬を触りたい子どもたちとかは、入ることはできないです。
ドッグパークの中には、市から設置されたビニール袋が付いていますので、万が一、マナー袋を忘れて来てしまった場合も安心です。
近くに蛇口まで設置されている豪華なドックパークもあります。
誰かの寄付で水入れも置いてあります。暑い夏などは遊び疲れた犬ちゃんたちがすぐに水が飲めて非常に便利ですね。
また、リードをしていれば、万が一、犬ちゃんがパニックになって逃げ出しても車に轢かれるなどの最悪な事故が起きにくいです。
また犬ちゃんにリードがついてさえいれば、万が一、犬ちゃんが逃げ出した場合も通りすがりの他の人が犬ちゃんを捕まえることも容易です。
NYには、ドッグワーカーと言われるお散歩代行があります。
小型犬5〜10匹くらいをまとめて一人の人がお散歩しています。
大型犬だと5〜7匹くらいでしょうか。
それぞれのお家から犬を預かり、一時間程度お散歩をして飼い主の家に送ってくれます。
この時ももちろん全員の犬ちゃんがそれぞれのリードをしています。
しかし頭数が多くて、ドッグワーカーがうっかり犬ちゃんを逃してしまうことがあるみたいです。
それで、リードつきの犬ちゃんがものすごい速さで歩道を走り抜けていくのを何度か目撃しました。
幸い、他の犬ちゃんの飼い主さんがおやつをたまたま持ち歩いていて、おやつで釣っている間に他の人がリーシュを捕まえたりしていました。
NYは交通量も激しく、車も結構なスピードで走っています。万が一にも車道に犬ちゃんが出てしまったら。。。と考えただけでもゾッとしますよね。
犬を飼っている人が多いからこそ、他人の犬でもなんとか捕まえてあげようとみんな必死に協力します。
またワンちゃん同士もソーシャルスキル(社交性)が高いです。日々のお散歩で他のワンちゃんや飼い主さんと戯れたりしているからです。
他の人にもなでてもらったり、かまってもらうのが好きなワンちゃんが多くて非常に可愛らしいです。
しかし、犬ちゃんによっては急に手を出して噛まれる可能性もあります。
ですから、なでる前に、必ず飼い主さんの承諾を得ます。『なでてもいいですか?』と一言聞いてから犬ちゃんの前に手を差し出すのが暗黙のルールです。
どんなに小さい子どもたちでもちゃんと『なぜていいですか?』と飼い主さんに聞く様にしつけられていて流石だなぁと思います。
訴訟が多い国だからこそ、この様にみんなが気をつけている感じがあります。
日本では『かわいいねぇ』と言って承諾なく触っている方もいらっしゃいます。
主観ですが、高齢の方に多い印象です。
日本におけるノーリードによるトラブル事例
ニューヨークでのワンちゃんとの生活を比較対象として書いてきましたが、日本でも見習うべきルールはあると感じます。
では日本においてはどんな危険性が考えられるでしょうか?
いくつかのトラブル事例をご紹介します。
ケース① 犬が車に驚きはねられた
交通量の多い道路の歩道をノーリードで散歩中、急に車のクラクションが鳴ったことで犬が驚き、道路に走り込んで行き犬がはねられてしまったという事例。
これはワンちゃんもかわいそうですが、アメリカなら車の修理代を請求される事もあります。
ケース② 落ちているものを食べ、中毒症になった
こちらはノーリードだけが問題ではないですが、散歩中にワンちゃんが道路に落ちている物を誤って食べてしまったものが原因で中毒症状になり、死亡してしまったという事例です。飼い主さんは何を誤飲したかわからなかったそうです。
ケース③ 一瞬のスキをつき犬がいなくなった
飼い犬が発情中のワンちゃんなどについていき、気づくと飼い主さんの目の前からいなくなっていたという事例。
ノーリードのため連れ戻せなかったとうことですが、ノーリードだからこそ目を離すべきではなかったと思います。
日本ではワンちゃんをちゃんとしつけできていない(スクールに通わせていないため)買主の方が多いので、そもそもノーリード時に声だけでワンちゃんを制止できないことが多いです。
ケース④ 相手の犬に噛みつき怪我をさせた
この事案ではノーリードのため自由にほかの犬に近づいた結果、相手の犬に噛み付かれて大怪我をさせてしまったのです。
これは双方どちらも加害者になり得る危険があったと認識すべき事案です。
ケース⑤ ワンちゃんが苦手な人へ近づき怖い思いをさせた
たいしたことないじゃん!と思ってはいけません。
ワンちゃんが苦手な人は、以前に怖い経験などがありトラウマになっている可能性があります。
そんな人へ「うちの子は噛まないから大丈夫」といったところで意味はないです。
ただのイヌハラでしかありません。
相手の立場になってリードを付けてお散歩をしてください。
ノーリードでもし怪我をさせてしまったら?
もし他人に怪我をさせてしまったらどうしたらよいでしょうか?
結論は賠償してください。
それは買主として当たり前の責任です。
しかし治療費や慰謝料などもろもろで、数十万円~数百万円といったケースもあります。
そんな高額賠償に備えて保険に入っておくことをおすすめします。
『賠償責任保険』というタイプの保険であれば、相手に怪我をさせたり、相手の物を壊した場合も保険金から賠償金を支払うことができます。
おすすめは『ペット保険』です。
安いものは月1,000円以下で加入でき、ワンちゃんの病気までカバーできるためおすすめです。
自動車保険にも『賠償責任保険』の特約がついている場合もありますが、自動車事故に限定するなどの制限もあるので、一度確認してみてください。
ノーリードのお散歩は危険!まとめ
今回は、訴訟の国アメリカの状況も交えて、ノーリードは危険である理由をお話ししました。
飼い犬の責任は全て飼い主にあります。どんなに慣れている犬ちゃんでも動物ですから急に突拍子もない行動に出る場合もあります。
ですから、ノーリードのお散歩は絶対に危険です。
必ずリードをしてマナーを守ってお散歩をしましょう!