みなさんはぼかし肥料の効果を知っていますか?
ぼかし肥料は、化成肥料の速効性と、有機質肥料の土づくり効果を併せ持つ最強の肥料です。 また、材料を選ぶことで野菜がとってもおいしくなります。
ぼかし肥料はホームセンターや園芸店でも購入できますが高価なため、手作りした方が経済的にもメリットが出ます。
そこで今回は、ぼかし肥料の種類と使い方・作り方・保存方法のコツについて紹介します。
土づくりには化成肥料より有機質肥料
化成肥料では土が育たない
化成肥料は植物がすぐに吸収できる状態なので、葉色の濃い立派な野菜が育ちます。
化学肥料は、野菜の餌にはなりますが、微生物の餌にはなりません。 農薬を使うことも考えると、土はどんどん痩せていきます。
その結果、土の中の生態系がくずれ、悪玉菌が増えたり、 連作障害などが起こってしまいます。
有機質肥料が土を育てる
それと比べて有機質肥料は元々、動物や植物だったものです。 そのため、そのままでは野菜に吸収されず、土中の微生物によって分解され、その成分が徐々に野菜に吸収されます。
畑の土の中もいろいろな微生物が住んでいる方が健全です。 有機質肥料は微生物の餌になるので、土の中に様々な微生物が住み着き、バランスを取ってくれます。
そのため、畑の土が豊かになり、連作障害も起きにくくなります。 よって、土づくりを長期的に考えると、化成肥料より有機質肥料の方が適しています。
また、有機質肥料で育てられた野菜はじっくり育ち、葉色は淡くやさしい色をしています。 食べても灰汁がなくおいしく、収穫後も腐りづらく長持ちします。
このように、有機質肥料は家庭菜園の強い味方なのです。
有機質肥料の種類
有機質肥料には、以下のようなものがあります。
堆肥も広い意味で有機質肥料と言えます。
有機質肥料のデメリット
油かすや魚かすなどの有機質肥料は、多くのミネラルなどを含んでいるので野菜作りには最適です。
しかし、そのまま使用すると微生物が分解する際にガスを発生させたり、害虫被害の原因になります。 また、土壌中の微生物に分解されてから野菜が吸収するので、肥料の効果がすぐに出ないデメリットもあります。
そのため、油かすなどの有機質肥料は一度発酵させてぼかし肥料にしてから使うことをおすすめします。
ぼかし肥料とは
有機質肥料は直接畑にまいても良いのですが、ぼかし肥料にしてからまいた方が良いです。
ぼかし肥料とは
ぼかし肥料は有機質肥料の一種ですが、複数の有機物を混ぜ合わせて発酵させたものを指します。
これにより肥料の成分が均一に分散され、栄養分が安定して供給されるため、 植物の根に負担をかけずに栄養分を吸収することができます。
また、ぼかし肥料は微生物を活性化させ、土壌の有機物質を分解する働きもあるため、土壌改良にも効果的です。
ぼかし肥料の特徴
有機質肥料をぼかし肥料にすることで、早く、やさしく、長く聞く肥料になります。
そして、生きた微生物が多く含まれているため、連作障害も起きにくくなります。
ぼかし肥料を使うメリット
ぼかし肥料を使うメリットには以下のような物があります。
栄養分の均一な供給
ぼかし肥料は、複数の有機物質を混ぜ合わせることによって、肥料の成分が均一に分散されます。 そのため、植物に栄養分を均一に供給でき、健康な成長を促進することができます。
微生物の活性化
ぼかし肥料には、微生物が含まれています。 これらの微生物が土壌内で活性化することで、土壌の有機物質が分解され、植物に必要な栄養分が作られます。 また、微生物の働きによって、土壌の通気性や保水性が改善されるため、植物の根にとっても良い環境が整います。
環境への負荷の低減
ぼかし肥料は、肥料の成分が均一に分散されているため、過剰な施肥を防止することができます。 そのため、環境に対する負荷を低減することができます。
作物の品質向上
ぼかし肥料は、植物の栄養状態を良くすることで、作物の品質を向上させることができます。 例えば、果物の実の色付きを促進する、野菜の風味を引き出すなどの効果が期待できます。
ぼかし肥料が適している植物
ぼかし肥料は、一般的に野菜や果樹、花卉など、多くの植物に適しています。特に、以下のような植物に適しています。
キャベツ、レタス、トマトなどの野菜類:ぼかし肥料は、野菜類の生育に必要な多くの栄養素を含んでいるため、これらの作物に適しています。 また、野菜類は収穫までの期間が短いため、ぼかし肥料を使用することで短期間で栄養分を補給することができます。
果樹類:ぼかし肥料は、果樹の生育に必要な栄養素をバランス良く含んでいるため、果樹の肥料としても適しています。 また、果樹類は長期間生育するため、ぼかし肥料を使用することで長期的に栄養分を補給することができます。
花卉類:ぼかし肥料は、花卉の栄養素を均一に供給するため、花卉の花や葉の成長を促進することができます。 また、ぼかし肥料は土壌を改良する作用があるため、花卉の生育環境を改善することができます。
以上のように、ぼかし肥料は野菜類、果樹類、花卉類など多くの植物に適しています。 ただし、使用方法や使用量は、植物の種類や生育環境によって異なるため、正しい使い方を確認することが重要です。
ぼかし肥料の種類と使い分け方法
ぼかし肥料には、肥料用と培養土用の2種類があり、それぞれの使い分け方法が異なります。 以下に、ぼかし肥料の種類と使い分け方法を詳しく説明します。
肥料用ぼかし肥料
肥料用ぼかし肥料は、土壌に直接散布することで、植物の成長に必要な栄養分を補給するために使用されます。 肥料用ぼかし肥料には、窒素、リン、カリウムなどの栄養素が含まれており、肥料として使用することで、 植物の成長を促進する効果があります。
使い分け方法としては、植物の育て方や育成段階に合わせて適切な肥料を選び、散布量を調整することが大切です。 また、肥料を過剰に与えると、植物が枯れるなどの被害を引き起こすことがあるため、注意が必要です。
培養土用ぼかし肥料
培養土用ぼかし肥料は、主に鉢植えやプランターなどの容器内の培養土に混ぜることで、植物の成長に必要な栄養分を供給するために使用されます。 培養土用ぼかし肥料には、窒素、リン、カリウムだけでなく、有機物なども含まれており、土壌改良の効果もあります。
使い分け方法としては、植物の種類に合わせた培養土を選び、適量のぼかし肥料を混ぜることが大切です。 混ぜる量は、植物の育成段階や容器の大きさに合わせて調整する必要があります。
ぼかし肥料の使い方
ぼかし肥料は、そのまままくか、液肥として使います。
そのまま土にまく場合
元肥として使う場合は、植え付ける20〜30cm離れたところの土中にぼかし肥料をまぜる方法がおすすめです。1平米あたり、300~500gをすき込みます。
追肥として使う場合は、こまめに少しずつ撒くことがコツで、即効性があるため、数日以内に肥効が出始めます。1平米あたり、100gくらいを土の上に置き肥しましょう。
ぼかし肥料は発酵する過程で熱を出すため、温度が低い場合は厚めに積んでおく必要があります。また、窒素を多く含んでいるため、撒き過ぎには注意しましょう。
ぼかし液肥として使う場合
ぼかし肥料は簡単に液体肥料にすることができます。
水にぼかし肥料を入れて発酵させるだけです。作り方は以下の通りです。
作った原液は、100倍に薄めて使用しましょう。
ぼかし肥料を使う際のポイントと効果的な使い方
ボカシ肥料を使う際のポイント
濃度を調整する
ぼかし肥料は、濃度を調整することで、植物に必要な栄養素を適切な量与えることができます。濃度が高すぎると、植物にとって有害な場合があるので注意しましょう。
適切なタイミングで与える
適切なタイミングで与えることで、植物の栄養状態を改善することができます。一般的には、成長期に与えることが効果的ですが、植物の種類や成長段階によっては、適切なタイミングが異なります。
肥料成分のバランスを考慮する
ぼかし肥料に含まれる肥料成分のバランスを考慮することで、植物の栄養状態を改善することができます。
一般的に、ぼかし肥料は、窒素、リン酸、カリウムなどの栄養素をバランスよく含んでいるため、肥料成分のバランスを考慮する必要は少ないですが、植物の種類や成長段階によっては、バランスを調整する必要があります。
ボカシ肥料の効果的な使い方
適切な濃度で与える
ぼかし肥料は、濃度を適切に調整することが重要です。上述している量を参考に調整しましょう。なお、植物の種類や育成段階によって異なるため、育てる植物に合わせて適切な濃度を調整する必要があります。
適切なタイミングで与える
ぼかし肥料を与えるタイミングは、植物の育成段階に合わせて選ぶことが大切です。通常は、成長期に与えるのが効果的です。また、植物の健康状態を確認しながら、必要に応じて追肥を行うことも重要です。
栄養素のバランスを考慮する
ぼかし肥料には、窒素、リン酸、カリウムなどの栄養素が含まれます。これらの栄養素は、植物の成長や健康に不可欠です。しかし、栄養素のバランスが崩れると、植物の成長に悪影響を与えることがあるため、ぼかし肥料を使用する際は、栄養素のバランスを考慮し、必要に応じて化成肥料などを併用するのがおすすめです。
水やりと併用する
ぼかし肥料は、水に溶かして与えることができます。この際、水やりも同時に行うことで、根元から必要な栄養素を効果的に吸収させることができます。しかし、植物に必要な水分量を考慮し、適切な量の水とぼかし肥料を与えることが大切です。
ぼかし肥料を使った事例
本サイトでは、ぼかし肥料を畑に使うことを前提に話してきましたが、ボカシ肥料は畑以外にも様々な場所で活用されています。その一例を紹介します。
野菜作り
畑や菜園で野菜を栽培する場合、ぼかし肥料を使用することで、土壌中の微生物を活性化させ、野菜に必要な栄養素を効率的に吸収させることができます。特に有機野菜の栽培では、ぼかし肥料が重宝されています。
ぼかし肥料を使用することで、野菜の成長が促進され、栄養価の高い野菜を収穫することができます。
花壇作り
花壇を作る場合、ぼかし肥料を使用することで、土壌中の微生物を活性化させ、花に必要な栄養素を効率的に吸収させることができます。花も土壌の状態に敏感であり、ぼかし肥料を使うことで、健康的で美しい花を育てることができます。
室内植物の育成
室内植物は、光や温度などの条件が限られているため、栄養面で不足しがちです。ぼかし肥料を使用することで、土壌中の微生物を活性化させ、植物に必要な栄養素を効率的に吸収させることができます。
また、室内植物の場合、土壌の酸性化が進みやすいため、ぼかし肥料を使うことで、土壌のバランスを調整することもできます。
果樹の育成
果樹を育てる場合、ぼかし肥料を使用することで、土壌中の微生物を活性化させ、果樹に必要な栄養素を効率的に吸収させることができます。特に、果実の品質や収量に影響を与えるカリウムやリンなどの栄養素が含まれているぼかし肥料を使うことで、果樹の成長を促進することができます。
ゴルフ場の芝生管理
ゴルフ場の芝生管理では、ぼかし肥料を使用することで、芝生の根を強化し、健康的な状態を維持することができます。ぼかし肥料を使うことで、微生物が増殖し、土壌の質を改善することができます。
また、ぼかし肥料に含まれる窒素やリン、カリウムなどの栄養素が芝生に吸収され、健康的で美しい芝生を育てることができます。
枯れた木の復活
枯れた木の復活にもぼかし肥料は効果的です。
ぼかし肥料を根元に与えることで、土壌中の微生物が活性化し、根が強化されるため、復活の可能性が高くなります。
また、ぼかし肥料に含まれる栄養素が、復活のために必要な栄養素となるため、木の復活を促進することができます。
公園の芝生管理
公園の芝生管理でも、ぼかし肥料が使われています。
ぼかし肥料を使用することで、芝生の根を強化し、健康的な状態を維持することができます。
また、ぼかし肥料に含まれる栄養素が、芝生に必要な栄養素となるため、美しい芝生を育てることができます。
ぼかし肥料の作り方
ぼかし肥料は、化成肥料の速効性と、有機質肥料の土づくり効果を併せ持つ最強の肥料です。 また、材料を選ぶことで野菜がとってもおいしくなります。
しかし、ぼかし肥料を作るのは難しい、面倒と感じている人も多いのではないでしょうか。
そこで、今回はぼかし肥料の簡単な作り方を紹介します。
ぼかし肥料の作り方の種類
まずはじめにぼかし肥料の作り方の種類を紹介します。 ぼかし肥料の作り方には大きく分けて以下の2つがあります。
短期間で作れる好気性発酵
好気性発酵は、空気に触れさせてぼかし肥料の発酵を促すので、短期間で完成するのがメリットです。そのほかに、肥料の効き目が早くなったり、仕上がりにムラが出にくいといったメリットもあります。
しかし、定期的にかき混ぜて空気に触れさせなければいけないので、少し手間がかかります。
手間がかからない嫌気性発酵
嫌気性発酵は、最初に材料を仕込んでしまえば後は数ヶ月放置するだけなので、非常に簡単にぼかし肥料を作ることができます。
しかし、完成までに数ヶ月の時間がかかるのが欠点です。
ぼかし肥料を作るための材料
ぼかし肥料の材料は、好気性発酵でも嫌気性発酵でも同じです。
ぼかし肥料の材料は、自分の畑に合わせて調合するのがベストですが、素人にはベストの配合はわかりません。
そこで今回は、最も簡単に作れる材料と、本格的な材料の2つを紹介します。
最も簡単にぼかし肥料を作る材料
ひとまずぼかし肥料を試してみたいという方は、たった3つの材料で作れる方法を試してみましょう。 用意する材料を以下の通りです。
好気性発酵には納豆、嫌気性発酵にはヨーグルトが適しています。
本格的なぼかし肥料を作る材料
もう少し本格的で万能なぼかし肥料を作りたいという方は以下の材料で試してみましょう。
畑の土は発酵を促すために入れるので、なくても問題ありません。畑の土の代わりに天恵緑汁を使うのもおすすめです。
汲み置きした水を使うのは、水道水に含まれるカルキが発酵に必要な微生物を殺してしまう可能性があるからです。数日置いておくことでカルキが抜け、殺菌力がなくなります。
本格的なぼかし肥料を作る材料
ぼかし肥料は自分の畑に合わせて材料を調整するとよいでしょう。ぼかし肥料の材料としてよく使われているものは以下の通りです。水分量を調整すれば組み合わせは自由です。
米ぬか
米ぬかは安くて入手が簡単で栄養も豊富なので、ぼかし肥料には欠かせません。発酵材としても使われるので、必ず入れましょう。
油かす
窒素分が豊富なため、植物の成長を助けてくれます。
鶏ふん
化成肥料と同じくらい即効性があり、肥料成分も化成肥料と同様に窒素リン酸カリウムがまんべんなく含まれています。
骨粉・魚かす
窒素とリン酸を多く含むため、実のなる植物を育てるのに使われます。ただしカリがほとんど含まれていないので、ぼかし肥料を作るときは草木灰などカリを含むものを混ぜて使います。
かき殻石灰
かき殻石灰は土壌の酸性を調整するのに使いますが、カルシウム・マグネシウム・マンガン・ホウ素・亜鉛なども含まれているため、ぼかし肥料の材料になります。
これらの微量要素は作物の成長に欠かせません。
生ごみ
ぼかし肥料には生ごみを入れることも可能です。生ごみには栄養が豊富ですし、材料費がかからない、生ゴミの削減になるなど良いことづくめです。
何を材料にするかで成分が変わるため、成分が安定しないのが欠点です。
例えば、以下の材料が使えます。
ミカンの皮や出汁かす、カニ殻、卵の殻などはミキサーで粉末状にしてから使います。
ぼかし肥料を入れる容器
ぼかし肥料を入れる容器は以下のものがおすすめです。
ぼかし肥料の作り方手順
嫌気性発酵と好気性発酵ではぼかし肥料の作り方が少し違います。
嫌気性発酵でぼかし肥料を作る方法
嫌気性発酵をさせる手順はたったこれだけ。
- 容器に水以外の材料を入れてかき混ぜる
- 水を入れながらかき混ぜ。手で握ると固まるけど、簡単に崩れるくらいの水分量がベスト
- 容器を密閉して、日陰で待つだけ
発酵が終わるまでに、冬は2~3ヶ月かかりますが、夏なら2~3週間で完成します。
好気性発酵でぼかし肥料を作る方法
好気性発酵の手順は以下の通りです。
- 容器に水以外の材料を入れてかき混ぜる
- 水を入れながらかき混ぜ。手で握ると固まるけど、簡単に崩れるくらいの水分量がベスト
- 蓋をして毎日よくかき混ぜます。
- かき混ぜる際に水分量をチェックし、乾燥して来たら水を加えます。
- 発酵が進むと熱が発生するので、40度(お風呂の温度)をキープしましょう。熱すぎる場合はよくかき混ぜて、熱を逃がしてあげます。
- 発酵が終わると熱が下がってくるので、水分を足すのをやめます。
冬は1ヶ月、夏なら1~2週間で完成します。
ぼかし肥料が完成した目安
ぼかし肥料が完成すると、空気が触れている部分に白いカビができます。これは失敗ではなく、発酵が成功した証拠です。
また、完成するとヨーグルトのような甘酸っぱく香ばしい香りがします。
ぼかし肥料の作り方のポイント
ぼかし肥料を作る際の最大のポイントは、水の量です。 多すぎず、少なすぎずがうまく発酵させるコツです。
目安として「手でギュッと握って開いた時に崩れず、指で突くと崩れる固さ」にしましょう。
水が多いと酸素不足を引き起こし、発酵ではなく腐敗をしてしまう可能性があります。 腐敗するととても嫌な臭いがします。
また、水分が少ないと発酵が進みません。
水分が少ない場合には水を足せばいいですが、水が多い場合は材料を増やすか、燻炭や乾いた土を補充する必要があります。
ぼかし肥料を作る際の注意点
ぼかし肥料を作る際に生ごみを入れることがあります。しかし、油や貝類など分解されにくい材料を入れると、失敗して悪臭が出る確率が上がります。
そのため、貝類なら細かくして入れたり、油物なら入れすぎないように注意する必要があります。
ぼかし肥料の保存方法と注意点
発酵が終わったらすぐに畑に施すことができるのが、ぼかし肥料のメリットですが、一度に使いきれないことも多いでしょう。
そんな時には、乾燥させることで長期保存が可能となります。
ぼかし肥料の保存方法
ぼかし肥料を乾燥させる手順は以下の通りです。
ぼかし肥料の保存の注意点
乾燥で長期保存が可能になる理由
ぼかし肥料が発酵しているときは、微生物がぼかし肥料の材料を餌に活動して発酵させています。
しかし乾燥させることで、微生物が休眠状態に入り発酵が進まなくなります。その結果、長期保存が可能となります。
乾燥させないと効果がなくなる
発酵が終わったぼかし肥料をそのままにしておくと、発酵が進んでしまい肥料効果が薄れます。 また、虫が入ったりして気持ちが悪いと感じる人もいるでしょう。
ぼかし肥料を乾燥させる方法
完成したぼかし肥料は湿っています。またある程度の塊になっています。 そのため、ブルーシートなどの大きな容器の上に広げ、塊を崩していきます。
塊がほぐれたら、均一の厚さに広げて行きましょう。なるべく薄く広げた方が、早く乾燥します。
そのまま放置しても良いのですが、虫が入るのが嫌な方は防虫ネットを被せておくと良いでしょう。
数日経てば乾燥してさらさらになります。水が入らないように、ビニール袋か密閉容器に入れれば完成です。
保存していたぼかし肥料の使い方
保存していたぼかし肥料も、できたてのぼかし肥料と同様に使うことができます。 畑に撒いて水を与えてあげれば、数日で微生物が休眠から目覚め、肥料の効果を発揮してくれます。
ぼかし肥料の価格と入手方法
ぼかし肥料を作るのが面倒くさいという方は、市販のぼかし肥料を購入して効果を実感してみるとよいでしょう。
ぼかし肥料は材料が決まっていないため、さまざまな種類があり、使っている材料によって値段に大きな差があります。
その中から初心者でも手が出しやすいぼかし肥料を2つだけ紹介します。
日清 昔ながらの ほんぼかし肥料 1kg
低温でじっくり醗酵させた本格ぼかしです。
土壌改良微生物の活発な繁殖を促す、魚介類原料を使用し、100%有機質で核酸成分が植物の細胞を活性化します。 ペレット状でまきやすいので初心者でも安心です。
ぼかし肥料「有機の力」15kg
国産有機100%使用で安全においしく育てる万能型肥料です。
1次発酵済みだから、すばやい効き目!肥料焼けしない!養分吸収効率が良い!
アミノ酸が豊富で野菜がおいしくなる!
ペレット形状でまきやすい。
まとめ
今回は、ぼかし肥料の種類と使い方のコツについて紹介してきました。
ボカシ肥料は、複数の有機物を混ぜ合わせて発酵させたものです。
これにより肥料の成分が均一に分散され、栄養分が安定して供給されるため、 植物の根に負担をかけずに栄養分を吸収することができます。
また、ぼかし肥料は微生物を活性化させ、土壌の有機物質を分解する働きもあるため、土壌改良にも効果的です。
生ごみ堆肥と一緒に施すのもおすすめですよ。