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野菜の種まきにはなぜ苗床が必要?初心者でも成功するポット以外のおすすめも紹介!

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新しい植物や野菜を育てる時、どのように苗を調達していますか?

家庭菜園を始めると苗を買ってきて植えることがほとんどだと思います。 しかし種から育てた野菜を収穫することでより充実感が得られます。 また種から育てた方が経済的ですし、いろいろな品種にチャレンジできます。

種から育てる場合に必要なのが苗床です。 苗床がしっかりしていないと、9割が失敗すると言っても過言ではありません。

そこで今回は、苗床の作り方、必要性、おすすめの土と容器について紹介します。

この記事はこんな人におすすめ!
  • 種から植物を育てたい人
  • 苗が売っていない品種を育てたい人
  • 変わった品種を育てたい人
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苗床とは?苗代との違いも

苗床(なえどこ)とは、野菜の種を蒔くための清潔な土と容器のことです。「発芽ベッド」や「まき床」などともいいます。一般的には苗床で苗を育てた後(育苗(いくびょう)した後)に、苗が大きくなったら畑や鉢に植え替えます。

畑に直接種を蒔けば苗床は要らないと思うかもしれませんが、苗床があった方が管理が簡単で、丈夫な苗が育てやすいです。野菜の種類にもよりますが、苗床で1か月以上育てることもあるので、とても重要です。

丈夫な苗を手に入れられれば、野菜作りの半分以上は成功したものと言われるほど苗づくりは大切な作業なので、しっかりと苗床を理解して使えるようになりましょう。

人間も子供の時の環境が人生を左右するほど大きいのと同じで、植物の苗の時の環境がとても大事なのです。

苗代との違いは?

苗床と似たような言葉に苗代(なえしろ、なわしろ)がありますが、こちらは稲の苗床です。

昔は狭いところに密集させて籾種を蒔いて育苗していたため、そこを苗代と呼んでいましたが、今は機械を使って田植えをしているので、育苗箱で育てています。

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苗床の必要性

種から育てる場合、畑やプランターに直接蒔いた方が植え替えの手間がなくて良いと思うかもしれません。しかし種から育苗までの期間は、温度管理や水の管理が必要です。また、病害虫、鳥から守らないといけません。苗床で清潔な土を使って病原菌から苗を守り、ネット内や室内、温室で管理することで害虫や鳥から苗を守ります。

苗床は持ち運ぶことができるので、畑やプランターよりも簡単に管理できるようになります。初心者は是非苗床を活用しましょう。

家庭菜園で育てられる多くの野菜は苗が売られています。初心者は苗から育てた方が良いと思うかもしれません。苗から育てれば、苗床が必要ないし、育苗期間も必要ありません。しかし、種から育てることによるメリットもあります。

種から育てるメリットのひとつはコスパが良いことです。一袋数百円で多くの種が入っています。苗一株とほぼ同じ値段です。トマトやきゅうりのように一年で一株しか育てないような野菜では、あまり意味がないかもしれません。しかし枝豆やとうもろこしなど多くの株を植える野菜は、かなりコストを削減できます。

また、種から育てることで環境に慣れやすくなります。苗を買ってきた場合には、育てられた環境から輸送されてくるため、畑に植えた途端元気がなくなってしまう場合があります。その点、自宅で育苗していれば、周辺の環境に慣れているので、生育が落ちません。

種の方が苗よりも珍しい品種にチャレンジできるメリットもあります。苗よりも種の方が圧倒的に種類が豊富です。また、好きな時期に始められます。種から育てた野菜の収穫は格別です。

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苗床におすすめの土

苗床には苗床に適した土を用意する必要があります。ここではどのような土が必要か紹介します。

理想の苗床の土とは

苗床に求められるのは、保水性と清潔さです。

種や幼い苗は肥料分はほとんど不要です。その代わり根の発達が不十分なため保水性が重要です。ただし、水はけがよい土を好む植物もあるので、育てる植物の好みに合わせられるとなお良いです。

また、植物によって賛成を好む植物や、アルカリ性を好む植物もあるので、育ちやすい好みの酸度にしてあげることも重要です。

もっとも重要なのは清潔さです。苗床で育苗中のだ小さい苗は、病害虫の被害にあいやすいので清潔な土で育てましょう。

初心者には市販の種まき用培養土がおすすめ

家庭菜園初心者には、園芸店やホームセンターで売られている市販の種まき用培養土がおすすめです。

種まき用培養土は苗が表にならないように清潔で、余分な養分も入っていません。余分な養分が入っているとメタボになって病気になってしまうからです。

苗が育ちやすいように通気性と保水性も兼ね備えた理想の土と言えるでしょう。 種まき用培養土を購入すれば、これだけで育苗に理想の土が確保できます。

ただし、ちょっとお値段がお高めなのがデメリットです。種まき用培養土には以下のようなものがあります。

自分で配合する場合

初心者には市販品がおすすめですが、少し割高です。多くの土が必要な場合は、自分で配合した方が節約できます。

おすすめの配合は、以下の割合です。

苗床の土におすすめの配合1
  • 赤玉土(小粒):5
  • バーミキュライト:2~3
  • ピートモス:2~3

もしくは

苗床の土におすすめの配合2
  • 赤玉土(小粒):6
  • 腐葉土:3
  • 粒子が細かい土:1

新品のものであればどれも肥料分を含んでいないため、菌が付着しておらず清潔です。

清潔性を保つため、使い回しのものではなく、必ず新品のモノを使います。どうしてもリサイクルした土を使いたい場合は、熱湯か日光で消毒した方が安心です。

消毒の仕方は以下の記事が参考になります。

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ピート板

酸度を調整した無菌のピートモスが、圧縮され板状で売られています。吸水すると膨張するので、スポンジのように保水性があります。根も張りやすいのでビート板だけでも苗床に適した土になります

ただし、ふかふかしすぎているため不安定です。大きな苗には向かないかもしれません。

赤玉土やバーミキュライト

赤玉土やバーミキュライトも新品のモノは、清潔で肥料分も無いので苗床の土にすることができます。それぞれの土の特徴は以下の記事をご参照ください。

畑の土を使う場合

畑の土には病害虫の卵や雑菌、雑草の種などが入っている可能性があります。消毒をしてから使用した方が安全です。熱湯消毒するか、ビニール袋に入れて、太陽光の熱で殺菌します。

畑の土の消毒には、太陽熱殺菌、寒起こし、天地返しなどがあります。詳しくは以下の記事をご参照ください。

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苗床におすすめの容器

苗床には容器も必要です。持ち運べるように軽いもの、たくさん植えられるもの、自然に帰るものなどの特徴があります。ここでは代表的な容器について紹介します。

育苗ポット(ポリポット)

苗を買うと植えられているあの容器です。1つに一粒から数粒の種を蒔きます。ビニールでできているので柔軟性があり軽くて丈夫です。植える苗によって大きさを変えても良いでしょう。柔軟性があるので、植え付けの際に根を崩さずに取り出せます。

盆栽用の鉢も苗床の容器になります。通気性が良く根がしっかりと張ります。大きめの浅鉢を使って複数の株を育てることもできます。

育苗箱

小さなポリポットを複数個連結させたような容器です。一度にたくさんの種を蒔く時に便利です。

セルトレイ(育苗トレイ)

育苗箱より小さい容器がたくさん連結されたトレイです。小さなスペースで多くの種が蒔けます。土が少ないので、苗が小さいうち大きい容器に植え替える必要があります。また、頻繁に水分の調整も必要になります。しかし、温室で育てる時など、スペースが限られているときは便利です。

ジフィーポット

ピートモスを圧縮して作られた容器で、容器ごと植えることができます。再利用はできませんが、根鉢を崩すと弱ってしまう野菜には有効です。

ジフィーセブン

吸水すると縦に長くなりそのまま苗床として使えます。肥料分も含んでいるのでこれ一つである程度の大きさまで育苗ができ、そのまま土に植え付けられます。 初心者でも手間なく扱える商品です。

苗床の作り方と育苗の管理

はじめに育てたい植物にあった大きさの容器と土も用意します。苗床に必要な土と容器が揃っていればあとは簡単です。

容器の8分目まで土を入れて、土を湿らせて置きます。

湿った土の上に種を蒔き、その上からまた土をかければ完成です。このとき種は1カ所に数粒まくのが一般的です。1粒まくより数粒まいた方が競争して丈夫に育ちます。

かける土の量には注意が必要

土をかける量は、野菜によって違いますが、おおよそ種の高さと同じくらいです。 ただし、植物の種には光が無くても発芽する「嫌光性種子(けんこうせいしゅし)」と、光が無いと発芽しない「好光性種子(こうこうせいしゅし)」の2種類があります。

好光性種子の場合、土をかけすぎると発芽しなくなるので注意しましょう。好光性種子にはニンジン、コマツナ、レタス、カブなどがあります。

逆に嫌光性種子は光が当たり続けていると発芽しないので、しっかり土をかぶせましょう。

水やりは丁寧に

その後水やりをします。水流が強いと種が動いてしまうので、優しくあげるから、鉢底から吸わせるとよいでしょう。

その後は、乾いたらたっぷり水やりをします。

苗が大きくなったら間引き

苗が大きくなって混み合ってきたら、間引きします。

畑や大きな鉢に植え替えて定植する時期は野菜によって違いますが、だいたい本葉が4,5枚出てきたこです。容器から株を取り出して定植します。

種まきや育苗については以下の記事を参考にしましょう。

苗床をつくる際の注意点

苗床をつくり際にはいくつかの注意点があります。ここでは、以下の3つを紹介します。

苗床をつくる際の注意点
  • 苗床に適さない野菜がある
  • 粒が大きい土は苗床に適さない
  • 土をリサイクルする場合は必ず消毒

苗床に適さない野菜がある

野菜の中には苗床に適さない野菜があります。それは大根やにんじん、牛蒡などの根を食べる野菜です。

これらの野菜は種から一番最初に出てくる、一番長くて太い根が太っていきます。苗床に植えてしまうと鉢底に到達したときにそれ以上下に伸びることができないため、途中で曲がってしまうのです。

そのまま畑に植えても曲がった野菜しかできませんし、育ちも悪くなります。

また、接木苗は自分で作るより買ってきた方が経済的です。接木苗は、連作障害や病気に強くなりますが、自分で作るのは難しく手間もかかりますのでプロに任せましょう。

粒が大きい土は苗床に適さない

粒が大きい土は種とのスキマができてしまい、種が安定しません。また、保水性が劣るため、種に十分水分を供給できずに発芽しない可能性があります。

そのため、粒が大きい土は使わずに、種に密着できる土を選びましょう

土をリサイクルする場合は必ず消毒

何度も言いますが、苗床には清潔な土が欠かせません。しかし、1度でも使用した土には必ず雑菌ついており、害虫、病気も潜んでいる可能性があるので、そのままでは苗床に使えません。

土をリサイクルする場合は必ず消毒してから使用しましょう。

まとめ:苗床を使って元気な苗を育てよう

今回は、苗床の必要性、おすすめの土と容器、作り方、注意点について紹介してきました。

種から育てると、いままで育てられなかった品種や、食べたことない品種を育てられます。 また、種から育てると愛着もわき、よりおいしく感じられますよ。

家庭菜園初心者にはハードルが高そうな苗床ですが、ぜひチャレンジしてみてください。