一昔前に比べて、鯖缶の種類がグッと増えたと感じませんか?
テレビなどでも取り上げられ、空前のブームになっている鯖缶。
水煮はもちろん醤油味、味噌味などの鯖缶も多く出回っています。
今日は、そんな鯖缶で簡単に作れる炊き込みご飯について解説します。
鯖と言えば、焼いたときの臭いが強いのも特徴です。
鯖缶の種類によっては、炊き込みご飯にしても臭みが消えず、臭いが強いと感じる人もいると思います。
そこで、ひと手間かけるだけで、鯖の臭いが激減する方法をお知らせします。
秋の味覚を楽しむのに、鯖缶を使った炊き込みご飯のレシピもご紹介します。
鯖缶の炊き込みご飯の臭いの原因
そもそもどうして鯖が臭うのか?と言うところからお話します。
鯖には、トリメチルアミンと言う物質が入っています。この物質は、揮発性でアルカリ性です。
この成分が、鯖を魚臭くさせている原因なのです。
トリメチルアミンは、鯖が水揚後から時間が経つにつれて、うま味成分の一つであるトリメチルアミンオキサイドという物質が分解されることで生じる物質です。
トリメチルアミンはアルカリ性ですから、酸性の調味料を使うニオイを中和させる事が出来ます。
ニオイが気になってしまいますが、鯖の栄養価は非常に高いです。
鯖缶は実は栄養満点なのです。
鯖には脂質が極めて豊富で、E P A、D H Aの含有量が非常に多いです。
DHAやWPAは、LDLコレステロール(悪玉)や中性脂肪を減らす働きがあります。
そのため、動脈硬化の予防や改善、脳卒中や高血圧などの生活習慣病を防ぐ働きもあります。
またビタミンB 12とビタミンDも豊富です。
ビタミンB12は、アミノ酸代謝、核酸代謝、葉酸の代謝に関わっています。
ビタミンDは、骨格や歯の形成に役立つ栄養素になります。
小さな子どもたちからご高齢の方まで幅広い年齢層で鯖を食べた方が良さそうですね!
ニオイ激減のひと手間とは?
鯖缶のニオイを激減させる簡単なひと手間をご紹介します!
まず1つめは、料理酒やみりんなどのアルコール類を含む調味料を使って調理をすることです。
アルコール類の調味料が加熱すると、揮発するのはご存知ですか?
その際、鯖に含まれているトリメチルアミンも同時に揮発しますので、気になる鯖のニオイを抑えることが出来ます。
みりんや料理酒を使うことで味わいにコクが出ますし、お料理に照りも出ますので一石二鳥ですね。
2つ目はアルカリ性を逆手にとった方法です。
アルカリ性の鯖のトリメチルアミンには、酸性の酢を使うのも効果的です。
アルカリ性と酸性が中和されることにより、鯖の臭いがかなり軽減されます。
目安は、米1合に対して、酢を大さじ1程度使うのが適量です。
また、調味料以外にも鯖のニオイを防ぐことが出来ます。
例えば、酸性の梅干しを具材に混ぜると鯖のトリメチルアミンを中和させることが出来ますし、鯖との相性もバッチリの味付けになります。
他にも、ゴボウでニオイを消す方法もあります。
アクが強いイメージのゴボウですが、ゴボウのアクには、ポリフェノールが含まれています。
このポリフェノールが、鯖のトリメチルアミンと結合してニオイを消してくれます。
同じ理由で、ワインもポリフェノールが含まれているので効果があります。
意外ですが、玄米にもポリフェノールが含まれています。
ゴボウやワインと同じ理由で、玄米も鯖のトリメチルアミンのニオイを消してくれるのでおすすめです。
生姜も鯖のニオイを消すのに非常に効き目がある食材です。
生姜には消臭効果がありますので、すり下ろしても良いですし、小さく切って混ぜても大丈夫です。
ちなみに、生姜は後からご飯にのせても、炊き込みご飯として一緒に炊いてもどちらでも消臭効果があります。
ネギや大葉などの薬味も鯖缶との相性がバッチリです。
薬味や調味料を上手く使って是非、鯖の炊き込みご飯にチャレンジしてみてください。
めんつゆを使った簡単レシピ
鯖缶を使った炊き込みご飯でおすすめなレシピが、「めんつゆ」を使ったものになります。
驚くほど簡単なので、ぜひ作って見て下さい。
・鯖缶(みそ煮)
・めんつゆ 大さじ3杯
・生姜 1片
・お米 3合
・みりん 大さじ1
・小口ネギ 少々
【作り方】
- お米を研ぎ、通常の水量で用意
- 生姜をすりおろす
- めんつゆ3杯にみりん大さじ1杯と②を入れ混ぜる・
- お釜に鯖缶の中身と③で作ったものを入れる。
- 炊き込みモードで炊飯。
- 小口ネギは細かく切っておく。
- 炊きあがったご飯をお茶碗に盛り、小口ネギをのせたら完成。
味付けは濃くならない程度の分量になっています。
もしも濃い味にしたい方は、めんつゆを大さじ4杯に増やして下さい。
簡単レシピの方法以外にも、上述したみりん、料理酒、ワイン、玄米、梅干し、ゴボウ、生姜は鯖の臭いを消してくれるので、色々な炊き込みご飯に挑戦してみてください。
臭いが少ない缶詰使った炊き込みご飯
上記の対処法でもニオイが気になると言う方は、別のお魚を使った缶詰を使ってみてはいかがでしょうか?
秋刀魚、鰯、鯖缶は特に臭いが強いことで有名です。
例えば、ツナ缶や、サーモン、ブリなど、鯖缶に比べて臭いづらいものを代用してみましょう。
使っている炊飯器によって多少の違いがあるかもしれませんが、基本的には、鯖缶や他の缶詰を研いだお米の上に配置し、他の具材や調味料を足して炊飯します。
こんなにも簡単で手軽なのに美味しい炊き込みご飯ができますので、様々な缶詰や具材を組み合わせて作ってみてはいかがでしょうか?
鯖缶の炊き込みご飯が臭い理由!まとめ
今回は、臭いが強いことで有名な鯖缶を、ひと手間の工夫で臭いを激減させる方法を伝授しました。
鯖は、トリメチルアミンと言う物質が入っていて、この物質は揮発性です。
この物質が鯖を魚臭くさせています。
アルカリ性のトリメチルアミンは、酸性の調味料やポリフェノールを含む具材などと組み合わせることで臭いを抑えることが出来ます。
それでもまだ鯖缶のニオイが気になる方は、秋刀魚、鰯、鯖缶以外の缶詰を使いましょう。
例えばツナ、サーモン、ブリ缶などのが、比較的臭いが少ない缶詰と言えます。
健康的で美味しい秋の味覚を楽しく取り入れながら、ひと手間の工夫でニオイを激減させて、美味しい食事を楽しみましょう!