柏餅って買って食べる方も多いのではないでしょうか?
既製品だと入っているものが気になったり、子供と一緒に作りたいという理由で、手作りにする方もいらっしゃるかもしれません。
私も子供の為に手作りで作ってみようと思ったのですが、柏餅の葉っぱってお庭にも生えてないし、わざわざ買うのもどうなんだろうと思ってました。
今回はそんな柏餅の葉っぱは何か他の物で代用出来るのか?どうなのか?ということと、
手作りする時はどうやったらいいか、こうしよう!という方法をご紹介したいと思います。
柏餅の葉っぱの代用におすすめなのは?
では柏餅の葉っぱの代用品には、どんなものがあるのか見ていきましょう!
サルトリイバラ
元々柏餅の葉っぱとして使われていた物がサルトリイバラで、西日本に多い木の葉っぱです。
昔は京都が日本の中心だったので、西日本に多いこの木の葉っぱが使われていました。
しかし江戸時代は日本の中心が東京になり、この葉っぱは関東には少なく代用品として柏の葉っぱが使われるようになったのです。
実は今の柏の葉っぱが代用品なんて意外でした。
サルトリイバラはツルに葉が付いていて、垂れ下がっています。
ツルにはとげがあるので注意が必要です。
見た目は丸に近いハート形で裏も表もツルツルしています。
大きさは柏の葉っぱよりも小さいものが多く、大人の手のひら位から子供の手のひら位のものまであります。
子供の手のひら程度の大きさであれば、2枚使って餅を挟んで使います。
サルトリイバラの葉っぱの使い方は柏の葉っぱと違って、蒸して出来上がった餅を包むのではなくて、餅をこねて丸めたときに表を内側にして包むか、餅を葉っぱで挟むかしたあとに蒸します。
他にホオノキ・ナガラシワ・コナラなどを使う地域もあるそうです。
ビニール製
他に柏餅の葉っぱは食べないということが前提で、ビニール製やポリエチレン製の人工の葉っぱのもあります。
ただ味気ないかなと個人的には思います。
ビニール製のいいところは、衛生面などは安心できます。
柏餅に葉っぱを巻く理由は?
柏餅の葉っぱには、実は色々な意味や効果があるのです。
ただ巻いてあるわけではありません!
ちょっと確認してみましょう。
子孫繁栄
新芽が出ないと古い葉が落ちないことから、子供が生まれるまでは親が死なないということで、跡継ぎが途絶えず、子孫繁栄し家系が絶えないことに結びつき、縁起が良いとされています。
その縁起を担いで、端午の節句の縁起の良い食べ物となりました。
香り付け
柏餅は昔から日本にある四季を感じる和菓子で、柏餅の葉っぱの香りで季節を楽しめるように。
葉っぱの香りを餅に移し、柏餅を食べた時に葉っぱの爽やかな香りがするように巻いています。
抗菌作用
柏の葉っぱのもつ抗菌作用『オイゲノール』で生菓子を菌から守るためです。
手に付かないように
餅は直に手で持つと、ベタベタとくっついてしまいがちです。
葉っぱを巻くことでベタベタせずに食べる事ができます。
あと皿代わりになったり、持ち歩いて食べたりもできます。
乾燥予防
餅は何もしないで置いておくと表面が乾燥してカピカピになってしまいます。
葉っぱで包んでおくと乾燥を防げます。
柏餅の葉っぱに表裏がある?
柏の葉っぱにも表と裏があります。
簡単な見分ける方法は、表面に光沢があるのか無いのかを見れば分かります。
柏の葉っぱの表
葉がつるつるしていて光沢がある方が表側で、あんが小豆あんで生地が白いものによく使われます。
柏の葉っぱの裏
反対に葉がざらざらとしていて筋がある方が裏側で、あんが味噌あんで生地は薄ピンク色のものによく使われます。
その他、店によっては こしあん・つぶあん を一目でわかるように、葉の色でわけているところもあります。
柏餅の由来
柏の木は新芽が育つまで葉っぱを落とさないため、
新芽が出てから古い葉が落ちるということで、子が育つまで親が見守る、家系が途絶えないという意味が込められています。
子孫繁栄という縁起物で、柏の葉っぱで包んだ柏餅を、端午の節句に食べるようになったと言われています。
柏餅の葉っぱの作り方・処理方法
緑色のもの
とれたての新鮮な柏の葉っぱをキレイにしっかりと洗い、水に1晩ほどつけておく。
茶色のもの
柏の葉っぱをキレイにしっかりと洗い、茶色に色が変わるまで茹でる。
この場合、乾燥した柏の葉っぱを使うなら、1晩ほど水につけて戻しておきます。
柏餅の保存方法
次の日に食べるのであれば、冷蔵庫で保存し、食べる前にレンジで温めてください。
すぐには食べないと言う場合、冷凍保存してください。
その場合、柏餅は1個ずつラップで包み、それをジップロックなどの冷凍用保存ビニール袋に入れ冷凍してください。
あとは食べるときに解凍して食べてください。
食べるときは常温にしておくと、2~3時間で解凍できます。
注意点として解凍後はなるべく早く食べましょう。
それと解凍は1度きりにして下さい。2回目はカチカチになって美味しくありません。
冷凍保存なら6ヵ月ほど日持ちします。
柏餅の葉っぱがくっつかない方法
お菓子屋さんの作り方は、風味づけの為にお餅に柏の葉っぱを巻いて、蒸して作られることがほとんどです。
しかし自宅で作る場合は、くっつかないためにお餅を完成させた後で葉っぱを巻くの方がいいでしょう。
葉っぱを巻くのはお餅が冷めてからがいいです。
お餅が熱く柔らかいうちに葉っぱでまくと、熱いお餅と葉っぱの間で水分が蒸発し、冷めたころにはお餅と葉っぱがぴったりとくっついてしまい、はがしにくくなってしまいます。
葉っぱにうすく油をぬるのもおすすめです。
そのとき油を付けすぎないように油はキッチンペーパーに付けてから、柏の葉っぱの表側(つるつるしている方)の葉っぱ全面に薄く拭くように塗ります。
つけ過ぎると味が微妙に変化してしまうので、うすく塗りましょう。
油を付けすぎたらキッチンペーパーでふき取り調整して下さい。
柏餅の葉っぱは食べていいの?
柏餅に葉を巻くのは、香りづけや包装のためであって食べるためのものではないらしく、食べてよいとはいえないそうです。
そのためビニールで作られた葉を使ってる場合もあります。
柏餅の葉は厚くてスジっぽく柔らかい餅とは相性が悪く、食べると青臭くぱさぱさして美味しくないそうです。
我が家でも食べたことはありません…。
柏餅の葉っぱは代用出来る?まとめ
今回驚いたのは柏餅の葉っぱがすでに代用品だったという事です。
サルトリイバラの葉っぱが本来の柏餅の葉っぱですが、私のような素人には雑草と見分けがつかず、下手にその辺でとってくると逆に危険な可能性もあります。
ここはケチらず、柏の葉っぱを買ってくることをおすすめします。
植物はしっかりと判別できないと、体に良くない成分を含んでいる事もあるので、自宅で作る際は葉っぱのみ買ってきて、お餅の部分を手作りにしましょう。